10月のある晴れた朝に100パーセントのライ麦パンに出会うことについて

 東京はようやく涼しくなってきました。最低気温は14℃、日中は21℃まで上がる見込みで、四季でいうと秋、気分でいうと最高といったところです。僕自身は服に季節感は皆無なのですが、街ゆく素敵な女の子たちの衣替えを眺めているだけで、嬉しくなってしまいます。少し厚手のブランケットを引っ張り出して、ついでにリネンも新しいものに取り替えて、そんなことをやっていると生きているなあとしみじみ感じます。
 そんな最高の季節の朝に、ライ麦パンがあるとなおよしです。
 最近は近所のストイックなパン屋でライ麦パンを一斤単位で買ってきて、四つにスライスして保存しておき、朝食に食べています。たまにハチミツをかけたりしています。ころんとしたルックスがなんとも愛おしいです(写真はdiaryを参照)
 ライ麦パンはその名の通り、ライ麦からつくられたパンですが、含まれるライ麦の分量によってその呼び名が変わります。ヴァイツェンブロート、ヴァイツェンミシュブロート、ロッゲンミシュブロート、ロッゲンブロートといった具合です。順につぶやいてみると、どこかドイツの民謡的響きが感じられます。
 僕が好きなのは全粒粉ライ麦100パーセントのロッゲンフォルコンブロート Roggen vollkornbrotです。もうとにかくそれは、遠い過去に拾われて永久に忘れられた石のように硬く、たった今インカの古代遺跡から発掘されたばかりのような味がします。しかし食べているとだんだん癖になり、100パーセントのライ麦パンでなければ、食べた気がしなくなってしまいます。少し酸味があるので、すごく日持ちしますし、ビタミンや繊維も豊富なので、とにかく全てが快調になります。
 「え、ライ麦パン普及委員会の構成員?」「いいえ、ただのタナカです」
そのような受け答えをしながら、心地よい季節を過ごしています。
 色々な食べ方がありそうですが、クリームチーズをつけて、ワインと一緒にというのもまた格別ですね。南仏のミネラルなビオ白なんかが良さそうです。
 いけませんいけません、まだ爽やかな朝です。

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