Summicron 35mm ASPH. レビュー

はじめに

今年に入ってズミクロン35mmを使うようになったので、このブログでレビューめいたものを書いてみる。noktonの40mmを買おうか迷った末、ファインダーが合わないのが気になり、気がつけばsummicron 35mmをポチっていた。

ライカで使うレンズはどういうわけか今までずっと50mmだった。レンタルして一時的なテストのために、28mm、35mmはズミルックス含めて試してはきた。しかしフィルム時代のMPでも、デジタルになってのM10-Dでも組み合わせるレンズは50mm一本。それも決まってズミクロン

思えば商業的フォトグラファーを志すようになって、学校を出て初めて買ったレンズもニコンの50mmだった。(FEというフィルムカメラにつけていた)

最初に見たものを「親」と思うヒヨコのように、それ以来僕の中で50mmという焦点距離はひとつの基準というか、基本のようなものになった。

Leica M10-D, Summicron 35mm ASPH.
Leica M10-D, Summicron 35mm ASPH.

35mmという焦点距離

35mmという焦点距離についてはどうだろう。

これも個人的な経験からしか語ることができないのだが、また一つの基本形であることに変わりはない。そしておそらく僕がここ10年間で最も多用してきた焦点距離だ。

写真をはじめて間もない頃、尊敬する写真家の先輩と高円寺の喫茶店で話している時、なにかの流れで彼がJuergen Tellerが主に35mmを使っていることを教えてくれた。(その後機材まで全く同じコンタックスG2を買うことになる)
僕はそれ以来、35mmの魅力に取り憑かれて、ひたすらに35mm判の35mm焦点でいくことになった。もし彼が、ヨーガンに、あるいは写真やカメラについて語ってくれなかったら僕は今頃写真をやってなかったとさえ思う。誇張ではなく。

それくらいに、僕は焦点距離や機材に関して無頓着に写真を撮っていた。当時勤めていた制作会社でもズームレンズが基本だったから、考える余地もなかったのかもしれない。

Leica M10-D, Summicron 35mm ASPH.
Leica M10-D, Summicron 35mm ASPH.

35mmレンズを使う写真家たち

それ以来、35mmの写真家たちを追いかけることになった。

ヨーガンをはじめ、Josef KoudelkaLee Friedlander、Matt StuartやAlex Webb。Ari Marcopoulos、マーク・ボスウィックStephen Shore。それから僕の個展にコメントを寄せてくれた、Bryan Derballa。

荒木経惟、沢渡朔、鈴木親、ヒロミックス、Sandy Kim、奥山由之、笠井爾示、半沢健。

ライカ使いで言えば、瀧本幹也、佐藤健寿、操上和美に藤代冥砂、桑島智輝。(敬称略)
などなど。全て僕の間接的な”先生”たちだ。

挙げればきりがない。それほど使う写真家は多く、普遍的な焦点距離だとも言える。

もちろんここに上げた写真家たちは35mmだけを使うわけではない。だが、35mmで多くの素晴らしい作品を残している。

なにより、35mmは旅の香りがする。そして僕は上に述べたような普段バチバチの商業写真を撮影しているような写真家が、日常や、旅の途中に撮る写真がたまらなく好きだ。ささやかな物語を自分ごとのように感じられるし、35mmというフォーマットには親密性があり、それがとても写真的に伝わるから。

Leica M10-D, Summicron 35mm ASPH.
Leica M10-D, Summicron 35mm ASPH.

現行ズミクロン

現行ズミクロン 35mm
現行ズミクロン 35mm

ライカレンズはその耐久性と同じマウントを使用していることから、50年前のレンズでも今使うことができる。そのためレンズ構成のアップデートにより、何世代、〇〇ジェネレーションといった呼び方をされる。

世代による描写比較、みたいなものは他のブログに任せるとして、ここでは僕が使用している現行のズミクロン35mmについて書く。

現行は世代的には4世代目となり、発売日は1997年。意外と古い。主な構成は変えずに、コーティングや細部をリニューアルして2016年に登場したのが、この「現行」と呼ばれるズミクロンだ。

4年前ということなので、他のメーカー感覚からすると古く感じるかもしれない。しかしライカの場合「レンズにセンサー開発のほうを合わせる」という他とは逆の方法をとっているため、レンズ寿命は遥かに長くなってくる。

個人的にはこの「現行デザイン」が好きだ。50mmも現行を使用している。

このように時代に合わせてデザインされたという解釈を勝手にしています。真相は定かではないけれど。

描写力と使い勝手

見出しをつけておきながら、描写力って、言葉にすることが難しい。

「開放からキレる」と言われればそんな気もしてくるし「絞り込めば隅々までシャープ」と言われればそういう気もしてくる。ボージョレ・ヌーボーが毎年「比較的にだいたい良い」ように、ライカレンズもどこにでもだいたい同じような「良い」ことが書かれている。

何より画像圧縮度合いや、ボディ、閲覧環境によっても大きく変わってくる。だから僕は描写力について述べることをいつも躊躇してしまう。

そして個人的にも「高い描写力」みたいなものを最初から求めていない。それよりも、どこでも持っていけるコンパクトさと、そこそこ写る(と思わせてくれる)感じと、ちょっとやそっとでは壊れない耐久性。正直な話、それがあればどんなレンズでもいい。

でもその条件を満たすレンズというのは案外少ない。Summicron 35mmは見事に満たしている。だから使っている。

ここでは写真をあげることで、その性能の説明に代えさせてください。

Leica M10-D, Summicron 35mm ASPH.
Leica M10-D, Summicron 35mm ASPH.

50mmレンズもそうだけど、引き寄りで標準っぽくも広角っぽくも使える。

Leica M10-D, Summicron 35mm ASPH.
Leica M10-D, Summicron 35mm ASPH.
Leica M10-D, Summicron 35mm ASPH.
Leica M10-D, Summicron 35mm ASPH.

デジタルにおいて「トーン(色味)」はセンサーに左右されることが多いけれど、さすがにセンサー側に寄せてレンズ開発されているだけあって、jpegでサラッと撮影してもなんの違和感もない。ハイライトも心地よく抜けてくる。

snow peak sku
Leica M10-D, Summicron 35mm ASPH.

ブツ撮り。金属表現はズミクロンが得意とするところ。なぜだろうと考えてみたら、それはおそらくシャドーが良い締まり方をするからだろう。

Leica M10-D, Summicron 35mm ASPH.
Leica M10-D, Summicron 35mm ASPH.
Leica M10-D, Summicron 35mm ASPH.
Leica M10-D, Summicron 35mm ASPH.

コンパクトだと毎日持ち歩ける。持ち歩けるとストリートでブツ撮りができる笑。

35mmは金属製のはめ込み式レンズフードが純正で付いている。僕は取り回しやすさの観点から、フードなし、リング付けで持ち歩くことが多い。そうするとズミクロンの50mmよりもコンパクトな撮影システムができあがる。

Leica M10-D, Summicron 35mm ASPH.
Leica M10-D, Summicron 35mm ASPH.
Leica M10-D, Summicron 35mm ASPH.
Leica M10-D, Summicron 35mm ASPH.
Leica M10-D, Summicron 35mm ASPH.
Leica M10-D, Summicron 35mm ASPH.
Leica M10-D, Summicron 35mm ASPH.
Leica M10-D, Summicron 35mm ASPH.

山でも、街でも、旅行でもオールラウンドに使える。風景写真のように50mmだと少し窮屈さを感じる場面でも、35mmならなんとか上手くまとまる。そして一眼レフのように移動の妨げにならない。

Leica M10-D, Summicron 35mm ASPH.
Leica M10-D, Summicron 35mm ASPH.
Leica M10-D, Summicron 35mm ASPH.
Leica M10-D, Summicron 35mm ASPH.

花のような身近なものを撮るのに、35mmほど適した焦点距離は無いだろう。昔のコンパクトフィルムカメラによく使われていたことを考えれば納得だ。

最短撮影距離はライカ標準の70cmだが、引いても寄っても心地よい。マクロで撮れないもどかしさも、時にはそれがレンジファインダーライクな味となる。

Leica M10-D, Summicron 35mm ASPH.
Leica M10-D, Summicron 35mm ASPH.

人生をドキュメントするにあたり、僕は50mmと35mmがあればもう何もいらないと思うようになった。そういう意味では、50mmでも35mmでもどちらでも良いはずだ。
しかし、35mmで譲れないところがひとつある。それは飲み会での向かいの席を撮れるということだ。50mmだとどうしてもひとりにフォーカスされてしまい難しい。35mmは上手く収まるし、とっさの集合写真にも対応できる。そこが好きだ。

テクニカルデータ

summicron 35mm ASPH
summicron 35mm ASPH  Amazonで購入
レンズ構成5群7枚
距離計連動範囲∞〜0.7
フィルター径E39

絞り
設定方式 :クリックストップ(1/2段ステップ)
最小絞り :F16
絞り羽根 :11枚
バヨネット :ライカMバヨネット方式
レンズフード :ねじ込み式

寸法/重量
長さ :約35.7/54.4mm(レンズフードなし/装着時)
最大径 :約53mm(レンズフードなし)
質量 :約252g/287g(レンズフードなし/装着時)

まとめ

よく「無人島に一本だけもっていけるなら、どのレンズを選ぶか」という話をしたりする。

実はこの問いは、非現実的なものではなくて、撮影者にとっては考えるべき命題ではないかと思うのだ。

なぜなら身体ひとつで撮影している時は、一本のレンズしか使えないからである。もちろんズームレンズを使えば、あらゆる焦点距離を一本で自在にコントロールできるようになる。

しかし持ち運べるコンパクトさやカメラと一体化して写真を撮る歓びは、一本を決めたときに体感としてもたらされるものだ。焦点距離を決めることは写真家の意思表示ともなり、スタイルになりうる。

好みの焦点距離と出会った時、家でも、いつもの街でも、そこは冒険できる無人島と化す。お気に入りのレンズをみつけて、それぞれの冒険を楽しんでほしいと願う。ただし、レンズ沼だけには落ちないように笑

leicam10-d

作例写真増量版は、ノートで公開中です。

ご案内

twitter : @tokimarutanaka
instagram : @tokimarutanaka
note : Tokimaru
store : TOKIMARU ONLINE

Leica M10-D のすべて

冷蔵庫を捨てて、買ったもの

vegetablenet and goalzero

冷蔵庫と電子レンジを使わなくなって、1週間が経ちました。

なかなかあっという間でした。

それらは今、部屋の定位置で回収されるのを静かに待っている状態です。冷蔵庫からこれまでにない寂しさが漂っています。

冷蔵庫と電子レンジがなくなって、どうかと言われると、まずまず普通に生活できています。

確かに不便なところはあります。

食品を買ったらすぐ作って食べなければならない。酒や氷も、「後のために」とっておくことができない。朝のパンを焼けない。(レンジトースターで焼いていました)オレンジジュースがいつもぬるい、など。

そんなに自炊をしないのですが、でもまあ以前より圧倒的に「今を生きている」感覚は増しました。

良い効果も生まれています。

サーモスタットの音が消え、酒の量が減り(そもそも普段から家ではお酒をあまり飲みませんが)、新たな料理が生まれました。それは、タイ料理だったり、漬物だったり。常温で一晩は越せそうなものを選ぶようになったり。

バリに暮らしていたころのチャンプルーを思い出したりもしました。インドネシアは気温が高いので、家庭では朝一回、油で揚げた食材を一日を通して色々アレンジして食べます。調理は基本的に一日一回で、高温の気候に耐えうるものになっているわけです。

地球上の至るところに人が住んでることを思えば、人間はどのような環境でも適応できてしまうんだろうなということを、ぼんやり思いました。

一週間やってみて、できたことは、これから先もできる。
というのが僕の基本スタンスです。

何かを無くして、それに一週間耐えることができたなら、無事に生きることができたなら、これから先もそれ無しで生きていくことができるはずです。
(企業のあいだでリモートワークが流行っているようですが、一ヶ月やってできているのなら、もうオフィスいらないはずです。)

変化は連鎖を生み出します。

冷蔵庫を無くしたことにより、僕の中にしばらく埋もれていた断捨離魂に火がついたようです。それ以来、もう一度部屋の中の収納という収納からモノを引っ張りだしては、日々捨てていってます。

もう捨てるものなんてない、と思っていましたが、生きてる限り断捨離に終わりはないようですね。

冷蔵庫捨てて、またこんなもの買ってるのですから。

net and goalzero
vegetablenet and goalzero

左から

干し野菜バスケット

Goal Zero NOMAD 7 PLUS V2 ソーラーパネル

電気の力が無くなって、どうやら太陽の力に気持ちがいってしまったようです。

干し野菜バスケットは、新垣えみ子さんの本のテクニックをそのまま継承しました。

冷蔵庫が無くて保存が効かないのなら、干すしかねえぞと。

30過ぎた大の男が、渋谷の真ん中でベランダに野菜をせっせと並べて干しているわけです。

狂気以外のなにものでもありませんよね?

試しに、余った野菜を干して、味噌汁を作ってみたのですが信じられないほど美味しかったです。味が濃縮されて、旨味倍増。野菜から出汁が出ているような感じで、太陽の力を感じました。

ピンク・フロイドのアルバムでも聞きながら、これから色々干していこうと思います。

そしてGOALZEROのソーラーパネル!

goal zero nomad
goal zero nomad

最近は週1くらいで山に入っているので、冒険用に導入しました。

また、地震で電気が止まった時にもこれと太陽さえあればiPhoneの電源を確保できます。

もう冷蔵庫は無いわけですから、これで電気が止まっても最悪生き延びれる状況が完成しました。ガスは山用のバーナーがあるし、水・食料は登山食含めて家に常時ストックしています。

折りたたみ型でコンパクト。

海外でバックパックパッカー達もバックに括り付けているのをたまに目にしました。

尾原和啓さんもソーラーパネル使いです。

コード収納用ファスナーと、スタンドが一体型になっています。

開くとこんな感じ。めちゃくちゃシンプルなつくりです。

一応防水、ホコリにも強いけど、なるべく避けてねと説明書には書いてありました。太陽光を電気に転換するパネルの構造は企業秘密だそうです。

実践使用はまだですが、部屋の中の光の差す場所で問題なく使えました。

充電速度や耐久性によっては、モバイルバッテリー不要になるかな?

しばらく使ってみてまた報告します。

ご案内

twitter : @tokimarutanaka
instagram : @tokimarutanaka
note : Tokimaru
store : TOKIMARU ONLINE

コロナ時代、カメラマンの思考法

noteにて、思うところを色々と書いています。

少し早いかもしれませんが、僕の中ではもうコロナは終わりました。

この文章を書くことによって、終わってしまいました。

もちろんこれから僕自身が罹患する可能性はあるわけですが、今はもう違う景色が見えています。

とりあえず先へ進もうと思います。

緊急事態宣言が発令されて、およそ1ヶ月が立ちました。

先日、5月末までの延長が発表され、特に自営業やフリーランスでビジネスを営んでいる方々にとっては大きな痛手で、日々不安なことと思います。

フォトグラファーやスタイリスト、ヘアメイク、モデルなどの制作系も大きな影響を受けています。

私もいくつかの撮影がキャンセルになり、強制的に家に引きこもりさせられているような状態です。

そのような時間の中で、今後カメラマンという職業はどのようになっていくのかを自分なりに考えてみることにしました。

このnoteでは実体験と業界の方々の話しを交え現状を概観しながら、今から、そしてこれからの時代を、フォトグラファーとしてどのように生きるのか考察します。

思考法と呼べるほどまとまったものではないかもしれませんが、ひとつの個人的な体験を通して、これからを生きていくためのヒントになれば幸いです。

コロナ時代、カメラマンの思考法

<目次>

  1. 自らの体験から、撮影の連続バラし
  2. 撮影手法の変容
    1. 蜷川さんのzoom撮影
    2. 少人数制へ
    3. ホームスタジオの優位性
    4. もはやフォトグラファーが撮影しない
  3. 写真を代替するもの
    1. cadデータからフルCG制作へ
    2. 写真二次使用の高まり
    3. イラストレーション化
  4. 淘汰されるフォトグラファー
    1. 今厳しい撮影分野
    2. 影響の少ない撮影分野
    3. 第二キープカメラマンは要注意
    4. EC撮影需要は伸びるのか
  5. 今だからできること
    1. 自己との対話、作品見直し
    2. アウトプットを再構築せよ
    3. 教育と発信
    4. オンライン販売の可能性
    5. あえて何もしない、ということ
  6. 本当に写真を愛しているか?

ご案内

twitter : @tokimarutanaka
instagram : @tokimarutanaka
note : Tokimaru
store : TOKIMARU ONLINE

スノーピークのチタンマグで、家キャンプ

最近は自粛せずに、もう普通に暮らしている。

そう言うと怒られそうなので、付け加えておけば、「三密」は避けています。(さんみつ、と言葉を発する度に、なぜかいつも「壇蜜」が僕の頭の中をよぎる。壇蜜は避けても避けられない。むしろ、密になりたくても簡単になれない、それが壇蜜だ。何を言ってるんだろう)

インフォデミックという言葉があるように、正しい科学的情報を得ずに、多くが怯えすぎだ。そのような人たちは、テレビをみて、常時インスタやツイッターやフェイスブックを見ているのだろう。

電車は空いてて移動は快適。お気に入りの定食屋も独り占め。子連れ狼に親戚集合でマスク会合、むしろ、近所のスーパーやストリートの方がよほど危険。

キャンプを”自粛しなければならない”ので、家でキャンプをする「家キャン」なるものが流行っているようです。

その気持、わかります。山の道具を、家で使うのは結構楽しいから。

僕はものを持ちたくないという理由から、山の道具を家でもよく使っているけど、考えてみればそれは毎日家キャンしているようなものだ。

テントと寝袋は持っていないから、そこまで本格的な家キャンはやってないけれど、もし持っていたなら、部屋の中にテントを立てて、寝袋で寝ることを試したかもしれない。想像するだけで小学生のころに戻れるかのようだ。

家キャンに簡単に入れるアイテムは、マグだろうか。

部屋の中の全ての家電をOFFにして、森や川の環境音を小さく流しながらこれでコーヒーでも飲んで目を瞑れば、都心にいながらにして大自然を感じることができる。かもしれない。

snow peak チタンシングルマグ 300

titanium snowpeak mag
チタンシングルマグ 300

チタン素材で丈夫で軽くて、インダストリアルなデザイン、アウトドアな出で立ち。

マグはたくさんあるから、どれを持つべきか正直迷います。

上記写真の、チタンシングルマグ300を選びました。チタンの軽さと耐久性と、そのなんでもないデザインが気に入ってます。

選べる容量と種類

220ml, 300ml, 450mlというバリエーションが選べるのも嬉しい。

キッズには220でしょうか。小さくてかわいい。スノーピークのオフィシャルサイトにはアイテムを使用した写真があります。やはり道具は、想定された場所で使用することで、一気にその雰囲気が立ち現れてきます。これを見て、キャンプ道具における環境写真の重要性を改めて感じました。

素材は、ステンレスとチタンから選べます。

スクーの記事にも書いたように、それぞれ特徴があります。マグに関しては容積がある分、重さが顕著にあらわれる。チタンの少しザラッとした口当たりが気になる人は、ステンレスが良いかもしれませんね。

そして更に、シングルウォールとダブルウォールという2タイプが存在します。

ダブルウォールは名の通り、二重構造になっていて、飲み物の温度変化を抑えることができます。その分、重量も重くなる。家キャンや、キャンプなど、重量を気にしないアクティビティではダブルの方が使い勝手は良いかもしれないです。シングルは全ての荷物を背負って歩く、トレッキング野郎かミニマリスト向き。

またシングルウォールの利点として、直火にかけれるということが上げられます。メーカーは推奨していないけれど、飲み物を入れて、そのままバーナーにかければあっという間にホットドリンクの出来上がり。これは一度やってしまうと、病みつきになる簡単さです。家でもガスコンロにかけてしまいそう。

ナルゲンボトルと密になる

また、個人的に300mlサイズを使うにあたって、外せないポイントがあります。

それは

titanium snowpeak mag2
ナルゲンボトルと密になってしまったチタンシングルマグ300

ナルゲンボトルがチタンマグ300にすっぽりと収まってしまうのです。

バックパックの容量が限られた冒険においては、持ち物をどれだけスタックできるかが生死をわけます。

いつもマグの中に、コーヒーやお茶を詰めていたのだけれど、この二人が密になることを発見してからは、このようにして持ち運んでいます。

人と密になれないぶん、ナルゲンとチタンマグを密にさせておく。なんという発想。これには小池知事も何も言えないでしょう。

ナルゲン(発音的にはナルジン)ボトルも使えるアイテムなのでまた別の機会に紹介したいです。

チタンマグで何を飲むのか

チタンマグでは何でも飲める。コップだからそれは当たり前だ。

山では、コーヒーかお茶を飲むことが多いです。

最近は、バタフライピーというハーブティーが、山頂でキマることに気づき始めた。(怪しい脱法系じゃないヨ)

the garden tea

ローランドも飲んでると言っていたような。

見た目は青くて少し怪しいけれど、味はやさしくおいしい。

効能などはここでは書かないが、レモンの風味と酸が爽やかに良くて、山で疲れた身体に効く気がする。ビタミンも豊富らしい。ものによってはカモミールもブレンドされておりノンカフェインなので、寝る前もOKだ。山で寝てはいけないけれど。

これから経済を戻していくには、政治的な力だけでなく、個人的な意識と努力が必要になります。

自粛は各自でするものであり、他人に強制するものでは決してありません。コロナに関する些細な言動が憎しみに繋がり、差別の連鎖を世界中で生み出しています。

十分に気をつけながらも、なるべく普通に暮らすこと。

そして時間の経過をかみしめて、少しでも前へ進むこと。

今猛烈に、普通に暮らすことの有り難みを感じています。

そうすることによってしか僕たちは元に戻れないのではないかと。そんなことを、山の上でひとり考えていました。

Tanzawa, Kanagawa 2020
Tanzawa, Kanagawa 2020

ご案内

twitter : @tokimarutanaka
instagram : @tokimarutanaka
note : Tokimaru
store : TOKIMARU ONLINE

冷蔵庫、やめました

冷蔵庫やめました。

冷蔵庫と、電子レンジの電源を抜いて2日たちました。生きてます。そりゃあまだ2日ですからね。だけどとても清々しい気持ちです。

無くした理由を先に述べておくと

「サーモスタットの音がうるさかったから」

はい。本当に、きっかけはこれだけの理由です。

我が家の冷蔵庫はもう10年ほど使用しており、老化のせいか最近サーモスタットの音が大きくなったような気がしていました。たぶん大きくなっていたのでしょう。それがとても瞑想の邪魔になるのです。たかがサーモスタットの音くらいで、瞑想をできない理由にするなんて、ちょっと修行が足りないんじゃないの、と思ったそこのあなた。確かにそれはそうかもしれません。僕の修行不足です。

音をきっかけに、僕は冷蔵庫を捨てることを考えはじめていました。

とは言っても、僕が冷蔵庫を捨てることを考えたのは、ここ最近のことではありません。

ミニマリズムを実装してもう4年ほど立ちますが、当初から考えてはいました。スーツケースひとつ分の荷物で暮らせるのが理想ですし、家電も家具もいらないことは最初からわかっていたのです。

更に、ものを持たない生活をしていることを人に話すと決まって「あ、冷蔵庫はあるんだ」「あー、電子レンジは持ってるんだね(ワラ」という反応が返って来ました。僕はその度に、ミニマリストを公言するのなら、やはり”そのあたり”まで持っていない方が、おもしろいんだ。と。

面白さを提供するためだけに捨てたわけでもありません。

冷蔵庫を無くすことによって、人間の生活はどう変わるか、そこを体験してみたいという気持ちがふつふつと湧いてきたのです。

そこで過去に読んだ稲垣えみ子さんの「寂しい生活」を再び参照しました。大手企業のエリートだった稲垣さんは、冷蔵庫、テレビ、洗濯機を捨て、会社員も捨てて、築50年のワンルームに服10着、ガス契約なし、電気代150円で暮らしている方です。

再読して、冷蔵庫を無くしたあとの生活を、今の僕の生活とすり合わせる形で何度かシミュレーションしました。その結果、イケる気がしたのです。

冷蔵庫は時間を調整する装置です。未来に食べるために、先取りして今不要なものを買っておくことができます。また今作ったものを未来に食べるために、保存しておくことができます。食品の寿命を、電気の力を使い先に伸ばすことができるのです。冷蔵庫をなくすことは、今を生きるということで、仏教的観念と通ずるものがあります。稲垣さんの本は、個人的な体験としておもしろおかしく読めますが、このように哲学的な内容にまで派生しています。

冷蔵庫の存在は生きることの本質を見えなくして、食べることがいつしか大量生産、大量廃棄のサイクルを生み出しました。昨今のコロナ時代に食材の買いだめが起こったのも、人間が勝手に生み出した”恐怖心”からで、買いだめられ冷蔵庫にストックされた多くの食材は、腐り、廃棄されています。

サーモスタットの音から始まった冷蔵庫に対する思いは、いつしか「今を生きるとはどういうことか」という疑問に変わっていました。

これから、梅雨、そして暑い夏がやってきます。

僕はいつでも飲めるキンキンに冷えたビールや、ランニングのあとにごくごく味わう冷たく酸味のあるオレンジジュースを積極的に”あきらめる”

そこから全てをはじめていこうと思います。自分の欲望を自覚し、再び死んだ心に小さな芽を息吹かせるところからやり直します。

挫折して、小さな冷蔵庫をひそかに買っていたら笑ってください。

fridge 2012
2012年頃のうちの冷蔵庫。fridge 2012

ご案内

twitter : @tokimarutanaka
instagram : @tokimarutanaka
note : Tokimaru
store : TOKIMARU ONLINE