眠りとエッセンシャルオイルについて考える

昨夜、眠ろうとしていたら地震が起きた。久々にゆっくりと始まって、次第に大きくなっていくタイプの揺れだった。結構長く続いた。最初は誰かがいたずらでベッドを揺らしているのかなと思ったが、そんなやんちゃなモンキーDルフィーはどこにもいなかった。建物の軋む音と、土曜の夜の暗闇と、ラベンダーの香りだけがそこにあった。

最近は眠りに意識的になっている。日中のパフォーマンスを最大化するには、良い眠りが必要だからだ。この時代にぐっすり眠ることは簡単ではない。あるリサーチでは1960年代、日本人の平均睡眠時間は7.5hほどだったのが、今では6.5hほどになっているらしい。世界的に見ても日本人の睡眠時間はワーストから数えたほうが早い。ここ10年でSNS、youtube、ネットフリックス、Uber Eatsと夜を楽しくするものがたくさん登場した。それにより就寝時間はどんどん後ろ倒しになっているらしい。寝る時間は遅くなっても、一日の始まる時間は変わらず早いので、結果的に睡眠不足気味で生活している人が増えているようだ。

よく眠るためには、日中動きまくるのがいちばんいい。一日10キロ走った日や、2, 3時間徘徊した日はぐっすりと眠れる。

デスクワークが集中する日には、動けない日もある。そんな時は良い眠りに向けて、夜のコミュニケーションを控えてみたり、ハーブティーを飲んでみたり、アロマを炊いてみたりする。

香りの効果には科学的根拠がある。人間の五感(視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚)の中で、香り担当の嗅覚だけが大脳辺縁系に直接作用すると言われている。それ以外の4感は、一度大脳新皮質を通してから辺縁系に届くらしい。つまり過去の記憶やこれまでの知識情報を含めて、一度ジャッジが入り人体に作用している。香りだけが、そのジャッジをすっとばして、直接ホルモンや自律神経を司る部門に届くらしいのだ。

これは腐敗したものを嗅ぎ分けるために、進化してきた部分でもある。強烈な匂いに反射的に身体が動くのもこのためだ。また好きな匂いには遺伝子的要因もあり、匂いによってパートナーが適正かどうか無自覚に判断しているとも言われる。好きな人だからその匂いが好きなのではなくて、元々その人の匂いに脳からOKサインが出ているから、その人を好きになるのだ。

アロマテラピーで使用されるエッセンシャルオイルの歴史は古い。今から5000年前の古代エジプトから使われた記録が残っている。この時の用途は主に儀式で、ミモザ、シナモン、ミルラ、ミント等を調合して作っていたとされる。5000年前も今と同じ植物を使っていたというのが感慨深い。薬としても使われていたが、蒸留技術がまだ発見されていなかったため、圧縮や漬け込みのみでつくられ、香りも弱かった。

その後、古代ギリシャ、古代ローマでは既に香水として使用された。オイルを蒸留法によりつくることができるようになったのは2500年前の古代ペルシャ時代からで、この頃から薬としての使用法が飛躍的に高まったとされる。

ルネッサンスの時代、1500年ごろにはキリスト教の拡大により、個人で香りを纏うことは華美すぎるとして禁止された。悪魔や悪いものを遠ざけるお守り的な用法もこの時代に広まったとされ、調香師という職業や薬局も登場した。

18世紀に入るとアクセサリーや香水としての用法が再び高まることになる。大航海時代から、イギリスの産業革命と蒸気機関車の時代に入り、旅と移動が増えるにつれ貴族の間で香水をトラベルバッグに忍ばせるようになった。プレゼントとしても持ち運ばれたようだ。

このようにエッセンシャルオイルの歴史は古いが、アロマテラピーという言葉が生まれたのは割と最近のことだ。フランスの調香師、ルネ=モーリス・ガットフォセは合成香料の事業を行っていたが、自身がひどいやけどをした際、悪化した傷をラベンダーオイルで治癒したという。それ以降、純度100%の香料化合物の精製に励み、自身の著の中でアロマテラピーという用語を使用した。

前情報はこのくらいにしておいて、エッセンシャルオイルは数も多いのでどれから入ったらよいか正直迷う。いくつか試したが、自分の使える範囲で今は下記2つを常備している。小さいボトルなので旅に出る時も衛生用品類と一緒に忍ばせている。

ラベンダー
万能オイルとされ、誰にでもとっつきやすい。癒やされる香りで、ストレスや眠れない時に最適。殺菌消毒効果もある。

<使い方1>
ディフューザーなどは使用せずに、寝る前にベッドの隅に1滴垂らしています。それだけで十分に部屋に香りが広がります。最初は半信半疑でしたが、本当にすぐに眠りに入れるようになりました。逆にこれなしで眠れないかもという不安が笑

<使い方2>
キャリアオイルに数滴混ぜて保湿剤として使っています。顔だけでなく全身に使えるうえ、保存料や他の成分が入っていないので、子供や肌の弱い人にも使えるようです。ほんわり良い香りがして癒やされます。

ティートゥリー
シャープな香りでリフレッシュできる。免疫調整作用や、抗ウィルス、抗菌作用、創傷治癒にも効果があるとされる。

<使い方1>
水を50mm入れたボトルに2,3滴たらして、至るところに使っています。タバコの匂いのついた服に使えば消臭もできるし、虫刺されやかゆみがある時に肌に吹きかけています。ファブリーズいらず。

<使い方2>
ボトルの蓋を開けて、ただ嗅ぎます。森の香り、木の香りがして、気分転換になります。

オイルを選ぶポイントは、不純物の入っていない100%のエッセンシャルオイルを選ぶということです。直接肌につけてはいけませんが、上記のように何かと混ぜて肌につける場合は、できるだけ品質の良いオイルを選ぶほうが安全です。

これまで下記2ブランドを試してきましたが、どちらも高品質で良い香りでした。

NEAL’S YARD REMEDIES

PRIMAVERA

ニールズヤードはイギリスのブランド。手に入りやすく種類も豊富。価格とバランスもいい。プリマヴェーラはドイツのオーガニックアロマブランド。若干ですが香りが力強い感じがします。


比較のために 今後もしばらくラベンダーとティートゥリーしばりで、他ブランドを試していきたいと思っています。

最近寝付きの悪い人や、疲れている人は試してみてください。

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テクノ、東京徘徊、家を捨ててみる実験

ジャズの季節は終わり、最近朝はヴォーカルものを聴くことが多い。ノラジョーンズ、エドシーラン、BUMP OF CHICKEN、TM revolution、HONNE、QUEEN。それがヴォーカルもので、朝にふさわしい曲であればなんでもいい。hide with spread beaverやグローブやSADSは朝は勘弁だ。なぜか俺のSiriがたまに流そうとする。

太陽が登りきって、澄んだ冬の光が地面を突き刺す頃になると、テクノが流れ始める。それをテクノとひとくくりにするのは間違っているかもしれない。ハウス、エレクトロ、マイクロ、ダンス、ガムラン。アフリカ、ヨーロッパ、アジアから南米まであらゆるエレクトロアーティストを詰め込んだプレイリストをシャッフルでかけていく。

すると、世界旅行が始まる。

バックパックに入れる荷物は

・文庫本
・薄手の防水シェル
・カメラの予備バッテリー
・メガネ

だけ。行動時間と距離によってはバックパックを持たないこともある。

途中で水とジェルとナッツみたいな、行動食にもビールのつまみにもなりそうなものをコンビニで適当に調達する。今までは水筒を持っていたが、ペットボトルの水がウルトラライト適していると知ってから、ペットボトル派になった。”いろはす”の薄いボトルはあらゆるウォーターキャリーの中で最も軽量だ。環境のことを考えると、ペットボトルの使い過ぎは良くないのかもしれないが、石油を使って水筒を生産するのも結局は同じことなので、きちんと持ち帰りリサイクルに出せば、環境への負荷はそこまで変わらないと思う。

あとはひたすらテクノを流しながら、東京を徘徊する。

いろんなところで書いたり言ったりしているがAir Pods Proからもう離れられない。これがないと徘徊に集中できないし、楽しみが半減する。忘れて家を出た時は必ず取りに戻る必要がある。

この前は渋谷の自宅から、浅草まで14キロほどの距離を走ってきた。たまに止まり、写真を撮りながらゆるく行く。ランニングでもなく、フォトウォークでもなく、散歩でもない。あえて名前をつけるなら徘徊がふさわしい。電車や車移動では気づかない街の風景がある。人間模様が見える時もある。東京は徒歩での移動が一番面白いんじゃないかと思う。

吉祥寺まで行ったこともある。こちらも距離にして10キロほどで、高低差もほとんどないので、10キロマラソンを走ったことのある人なら1時間ほどで到着する。”井の頭線の意味”みたいなものを理解する手がかりになる。吉祥寺から渋谷までぴょろんと伸びている、誰のためおしゃれ路線は上京した者にとっては永遠の謎であるはずだ。まず道があって、人はそこに線路を作ったのだ。

自分の足で東京をマッピングしていくと、街の捉え方というのも変わってくる。電車の駅名を基準に街を捉えている人が多いと思うが、全く異なる姿が見えてくる。街と街とのつながりと、それらを結ぶ道、その距離感。東京に10年以上も住んでいながら、ここにきてまた新たな魅力を発見しつつある。

少ないモノで生活していて、今年に入りまたそれがエスカレートしているような気もする。

昨年冷蔵庫を捨ててから、冷蔵庫が自分の人生に全く必要なかったことを知ったし、それ以来バッグひとつで生きれるんじゃないかと思うようになった。実際、山に登る時はザックひとつで行くわけだし、そこには生きるために必要なモノが全て入っている。

そういうわけで徘徊途中に、今夜泊まる近場のホテルを探して、泊まってみたりする。週に1回程度だが、回数を徐々に増やしていけば何も問題なく生きていけそうだ。あとはコストとのバランスになる。

家に戻らずホテルに泊まると、徘徊が続いている感じがする。散歩といえば、出発した地点に必ず戻ってきそうな雰囲気があるが、徘徊は戻らなさそうな感じがする。

そういうわけで、テクノを聴きながら、ひたすら東京を徘徊していますという近況報告でした。

いっちゃってる感じで街を歩いているのを見かけたら、あっ徘徊中だなと思ってそっとしておいてください。

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