これまで人物撮影ばかりしてきたから、スタイリストとモデルとヘアメイクさんがいてというのが当たり前だったけれど、仕事と生活というパラレルな世界を生きていると、時にその二つが混ざり合って、全く別の場所に引き摺り込まれるような感覚が生まれる。その別の場所を見せてくれるのは商業写真ではなくて結局はプライベートなスナップ写真だとも思っていて、もはやスナップ写真と呼んでいいかもわからないようなものを、ただ毎日撮っている。クライアントのために皆んなで作るクリエイティブの面白さと、ただそこに生きている人がいて、日々生きるために服を着ていて、自然の態を纏った有機的な素晴らしさ。どちらを選ぶこともできないけどこう色々考えていると、とにかく自分はある程度歳をとってしまったなと思う。写真は郡山。
