山の写真はどれも似通って

山の写真はどれも似通っていて、好きな人にしか区別がつかない。好きな人でも区別するのは難しいのかもしれない。道があって、木があって、山々の色とカタチがあって。どれも同じように見える。実家にはハイカーだった母が撮った北アルプスのパノラマ写真が全紙サイズで今も飾ってある。でも今思えばあの写真も母が撮ったという確証はない。記憶の中では写真だけれど、写真ですらない可能性もある。頭の中で絵になっていく写真。絵画と写真を行き来する、その山々。写真は逗子の裏山。