散々な仕方で始まった4月

アメリカのハイスクールの敷地内に建つ日本家屋で何者かに追われていた。何も悪いことをした覚えはなく、何故自分が追われているのかわからない。とにかく二階建ての迷路みたいな日本家屋で、屋根裏や廊下など様々なところを通って逃げ回っていた。ついに家の外に出てみたらそこはアメリカのハイスクールの敷地で、隣接するグラウンドでは生徒たちがフットボールだかラグビーだかに興じていた。こちらに気づいて助けてくれるかなと思えばそんなことはなく、そのまま近くの駅のホームまでどうにか辿り着いて、動き出そうとする列車になんとか飛び乗った。それは箱根に行くロマンスカーのようだった。追手は背後になく、なんとか撒けたようで、それでも心配だったので一番前の車両の一番端の席に小さく体をかがめて座った。座ると目の前には編集者のアツムさんがいて、彼は「なんとかなりそうですね、このまましばらく行きましょう」と言った。そこで目が覚めた4月1日、金曜日。雨上がりの曇り空で、気温が10度に満たない寒い日だった。起きて間も無くフランスのファッション/広告写真家であるパトリックディマルシュリエの訃報を知る。どれだけ多くの人が彼の作品に影響を受け、リファレンスし、売上を循環したことだろう。ネスカフェゴールドブレンドを作って、日記を書いて、オンライン仕事を二件。それで午前中は終わってしまった。オンラインは時短になる時もあれば、冗長になる時もある。会議室や現場までの移動距離は無くなるが同時にその場のノリや空気の一部も欠落してしまうので、発話に時間がかかる。リアルもリモートも結局どっちもどっちなのではないか。夜は恵比寿で友人Mと食事の予定だったが、仕事が全く終わらず。そして相手も仕事のトラブルが発生して結局ばらしに。その後宇多川の沖縄料理店のリニューアルオープンの誘いがあったが、向かう気にもなれず、スーパーで白菜と鳥もも肉とポン酢とうどんと缶ビールと宝焼酎を購め、深更、水炊きをして飲む。締めにうどんを入れてポン酢でつけ麺。芋派の僕にとっては宝焼酎を買うのは初めてで、成分、サトウキビ糖蜜、トウモロコシ、大麦。先日奄美で黒糖焼酎を飲んでいるからサトウキビの流れは繋がるにしても、全く別物。これはこれで宝しか出せない味のような気もする。メニューは西村賢太「私小説書きの日乗」を完コピしたもの。始まりから散々の4月だったが、なんとなく新しい。

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