定住と移動することの中間

渋谷生活への順応は早かった。帰ってきて初日で慣れたし、もう飽きた。いつもの道、いつもの人、いつもの店。定住と移動の間には緩やかなグラデーションがあるように思えて、断片的な階層になっている気もする。定期借家契約もうまいことできていて、賃貸の場合普通は2年間で更新となる。おそらく2年というのは、意識的な居住感覚の区切りにも作用しているのではないか。物事は4年で飽きるという確信はある。大学も4年間で十分だし、仕事も4年同じことを続ければ飽きる。飽きるということは慣れたということで、新たな環境や技術や知識が身についたということである。身体化されたと言えばやや大袈裟だが、厳密に言えばそうなるだろう。4年という数字は、賃貸契約を一回更新するということだ。同じ場所に留まり続ける恐怖心のようなものが常にある。近くに建設されている新しいマンションの横を通りながら、渋谷に家を買って住むということはどういうことだろうと考えた。例えば今現金一括で買える範囲で中古のワンルームマンションを買ってみるのはどうかとか。それは今住んでいる事務所でもいいかもしれない。拠点を一つ都心に置いておいて、身体は移動させ続けるやり方。住まなければギャラリーにしたり、友人との飲みの場にしたり、あるいはレンタルスタジオやエアビーで貸し出ししてもいいし。千葉で別荘を借りたのもそのような思考の延長線上にあるのかもしれない。何を書きたかったのか。今日は途中でスコールのような雨が激しく降った。水曜日だった。