円安によるカメラの値上り

フォトグラファーは今最も円安の影響を受けている職業ではないだろうか。職業というのは間違っているかもしれない。フォトグラファーというのも少し違うかもしれない。何というか、機材が高値になり過ぎていて写真ファンにはきついよねという話し。おそらくパンデミックが始まってから国内外のサプライチェーンの生産効率が落ちて、流通も滞ったりした。それに円安がさらに拍車をかけたという図式だと見ている。半導体の生産が追いついていないせいでニコンやソニーの新しいモデルは今でも半年〜1年待ちだと聞くし、この前まで50万ほどだった現行のフィルムライカも70万になっているし。そうだった、円安以前にも材料・燃料費等の高騰を理由に多くのメーカーが定価を上げたのだった。だいたい3年ごとくらいにPCを買い換えるみたいにカメラも買い替えていたけど、それももう辞めてしまった。さほど機能も変わらないのに、毎回デジタルを買う意味はほとんど無い。3年ごとに車を買い替えているようなコスト感で、もうキリがない。それならレンタルで仕事した方が圧倒的にコスパはいい。もちろんカメラや写真はコスパで測れないものであることは承知している。しかし仕事で撮っているならそうも言っていられない。カメラだけではない。今年に入って背景紙も3度ほど値上げされているし、1000円くらいで買えていたパーマセルテープも今では1800円。スタンドや三脚もほぼ海外製品なので数十%高くなっている。こう書いていくと、どんどん気分が暗くなってくるけど、もうしょうがない。そんな中で芽生えたのは「今ある機材をより大切に使う」という意識かもしれない。もうカメラを買えないと思うと、今自分の手持ちのカメラがますます愛おしく思えてこないだろうか?笑 何度もそう言いながら、結局買うのかもしれないけど、もう自分の中でデジタルカメラも写真も終わったような気がしている。ちょっと肌寒い冬の始まりの気候がそうさせるのか。わからない。