キャプチャーワンが12から突然20に、そしてサブスクになりました
商業的なフォトグラファーであれば、これがないと仕事にならないというソフトウェアがあります。それがキャプチャーワンです。
おそらく海外・国内のテザリングソフトにおいては、ナンバーワンのシェアを誇ります。特にスタジオでの商業撮影においては必要不可欠となっています。ハッセルだけはPHOCUSというソフトで独自の進化を遂げてきましたが、キャプチャーワンではそれ以外、ほぼすべてのカメラが使えることが特徴です。
capture one いつのまに20に?アップデート頻度多すぎない?そしていつからサブスクに笑 ハッセルかライカのワークフローでしばらくDSLRテザリングしないうちに。。https://t.co/KoZ2wUJKVD#captureone
— 田中 常丸 (@tokimarutanaka) January 29, 2020
本来はフェーズワンというデンマークの中判カメラメーカー用のソフトとして開発されました。しかし、その使い勝手、撮影からフィニッシュまでのワークフローの組み立てやすさや、高品質な画像処理により徐々にフォトグラファーからの評価が高まり、スタジオでのテザー撮影用のソフトとして進化してきた歴史があります。(初期の頃を知る人にとっては、なかなか繋がらないことでも有名でしたが…)
そのキャプチャーワンが、昨年末バージョン12だったものから20へと大きな進化を遂げました。(ビルドバージョンは13.0.2.19と表記されています)
まだ使い込んでいませんが、バージョン12に比べ、インターフェース、基本的な機能に大きな変化は見当たりません。処理速度や軽微なバグの改善がされているくらいだと思います。
12との最大の違いは、パッケージ版に加えて、サブスクリプションが選べるようになったことです。

月々2482円で利用できます。パッケージ版は¥53,227と、過去のものより値上げとなっています。
キャプチャーワンは元々、バージョンアップの頻度が非常に多いソフトでした。新機種や、カメラファームウェアのアップデートに追いつかなければならないので、どうしようもないことではあるのですが、3万くらいするソフトを毎年買い替えなければならなかったため、フォトグラファー泣かせでした笑
それがサブスクリプションになるということは、些細なバージョンアップにも自動的に対応できるため、より経済的だと言えます。
さらに、随分前にサブスク化を完了させたアドビのように、商業写真家の層を拡大することに貢献するでしょう。
アドビクリエイティブクラウドのサブスク化は、クリエイターや業界に大きな衝撃をもたらしました。
このことに関しては過去になぜ、今、アドビがすごいのかという記事を書いていますので、興味がある方は合わせて読んでみてください。
おそらくキャプチャーワンもこのタイミングを長い間狙っていました。そしてついにその時が来たという感じです。
アドビと同様のことが、テザリング界(そんな世界があるかは謎ですが)でも起こり得るでしょう。テザリングの垣根は圧倒的に下がり、さらに画像管理、現像ソフトとしてもフルタイムのプロフェッショナル以外のフォトグラファーや、ハイアマチュアの層を巻き込んでいきます。
ますます、誰でも手軽に、スタジオでのテザー撮影、カメラオペレーションが可能となります。(60を過ぎたうちの母ちゃんでもフォトグラファーのバイトができる可能性が浮上しています)
そういう意味で、今後はフォトグラファーの存在意義がますます問われる時代になります。
キャプチャーワンは一貫したワークフローを備えているため、ライトルームに加えて今後も案件内容により、頻度の高いソフトとなるのは間違いありません。個人的にはスタジオでのテザリングはC1、スナップやライブラリ管理はライトルームという棲み分けにしばらくはなりそうです。
↑ ライトルームをまだ使用したことがない人はぜひ使って見てください。
最後に頻繁に参照される、キャプチャーワンの現バージョンでの対応カメラリストも貼っておきます。
Capture One 20 対応カメラ
https://support.captureone.com/hc/en-us/articles/360002718118