カメラを二台持つ時の意識

カメラもレンズも1台でいいという意識が常にある。2台持つなら商業カメラマンとしては同じボディを選びがちだが、それは必ずしも正解じゃない。むしろ異なるフォーマットや構造のカメラを持つ方が写真に幅と広がりが出る。35mmと中判カメラを使うと明らかに写真は変わるが、同じ35mmでもミラーレスとレンジファインダーでは身体の使い方が変わって、撮れる写真も変わってくる。そして2台以上を同じ現場で同時に使う。荒木さんみたいに。まさに「写真がつまらなくなったらカメラを変えろ、写真はお前が撮ってるんじゃない、カメラが撮ってるんだ」というモード。異なるフォーマットのカメラを複数持つのは予備、つまりバックアップでありながら、拡張である。同じボディを2台持つとバックアップとしての安定感は生まれるが、写真の拡張はできない。ストリートの普段履きシューズに加えて、ランニング用のシューズや、登山用のブーツを持つのと同じような感覚である。その方が人生を拡張できる。楽しめる。夜は三軒茶屋でまた忘年会。鳥刺しで芋焼酎の水割りを飲み、二軒目の中華屋で麻婆豆腐と餃子を食べながらビールを飲んだ。