7月20日、水曜日のこと。昨夜の暴飲暴食のせいで全くお腹が空かない。朝いつものように起きて水を大量に飲んで、ネスカフェゴールドブレンドを作った。頭と体が乖離しているような感覚があって二日酔いは無い。多分ワインに耐性があるというかワインが体に合っているのだと思う。日本酒や焼酎は分解されたアルコールが内臓で飽和して有害な物質に変容しているのを感じられるが、ワインは地中海の大地で育てられた葡萄をただ体内に取り入れているという気がする。それも酒飲みの言い訳でアルコールは人間にとってはそんなにいいものではない。ワインは一人で飲むものではなくシェアする飲み物だ。20代前半から研究室で、旅先で、誰かの家のダイニングで、一本のボトルを複数でシェアしながら複数の対話を繰り返してきた。ワインによって今の友人たちとの関係性が築けていると言うのは大袈裟でそんなに単純なものでもないのだが、同じ時期に封をされて熟成されたものを同じタイミングで飲むということにはその行為にメタな意味での重なり合いがある。そんなことを考えながら散歩して帰ってくると滝口悠生の「長い一日」がアマゾンから届いていた。まだ読み始めなのにもう読み終わるのが惜しくなっている。
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