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湯沸かシストになるために

お湯を沸かすことを、時間の無駄に感じることがある。

たかが2、3分の話しだけれど、毎日のことだから積み重なれば結構な時間になる。

だけど湯を沸かすことは生きることだ。山の上でも、街でも、海辺でも人が火を起こした後にやることと言えばそれはもちろん湯を沸かすことである。

そのようにして人間は生きてきた。ボタンひとつでウーバーが家に食料を届けてくれる時代にこそなったものの、湯を沸かすことは1500年、いや、もっと前から変わっていない。

そういうわけで今日も湯を沸かしている。

湯を沸かしていると言っても、風呂ではない。

湯を沸かすほどの熱い愛

確かに湯を沸かすほどの熱い愛を持って生きたい。でも風呂じゃない。

今回はコーヒーやお茶を飲むためのお湯についての話しだ。

湯を沸かすにあたって、いくつかの選択肢がある。湯沸かシスト的にいうなら「流派」である。

すなわち、IHか、ガスが、電気ケトルか。主流はこの3つだけど、バーナー&コッヘルという山流派も存在する。

どの流派を選ぶかによって全く気分は違ってくる。気分というより、もう人生というか、生き方の違いといってもいい。

ただ、知ってのとおり出来上がるのはどれも同じ、ただのお湯だ。(厳密に言えば”白湯”はやかんでしかつくれないが)

ちなみに僕はガスでケトル派だ。町中で湯沸かシストに出会った時に警戒されないよう、あらかじめここに記しておく。ガス流のケトル派だ。

湯沸かシストたちの研究によると、電気ケトルで0.5Lのお湯を沸かす時間は3分程度らしい。もちろんメーカーによって違いはある。

ティファール 電気ケトル 1.0L ジャスティン・プラス ロック ブラック KO4418JP

一回湯を沸かす電気代は3円。

ガス&ケトルの場合は、0.5Lで80秒だという。これも素材やサイズによるので大まかな目安と捉えてほしい。

つまりスピード感を求めるなら、断然ガスが有利ということになる。

ガスでケトルを選んでいるのは、自分の意思ではない。

住んでるマンションの事情だ。

だから今までIHで沸かしてきたこともあったし、ポットで沸かしてきたこともあった。今たまたま幸運にも、ガスで沸かせているだけなのだということは、感謝しながら肝に銘じておく必要がある。

ケトルはドリップケトルを使う。

HARIO(ハリオ) V60ドリップケトル・ヴォーノ ガス火・IH対応

先の細いドリップケトルを使うメリットは、お湯を沸かしてそのままコーヒーをドリップできることにある。

おいしいコーヒーを入れるにはお湯の温度が重要であるため、厳格なコーヒーマイスターは、やかんでお湯を沸かした後にドリップポットに湯を移し替えるという手法を多用する。そうしてはじめてコーヒーを入れる準備が整う。

そこまでの厳格さを必要とせず、モノを増やしたくない身としては、沸かしたケトルでそのままドリップすることを選ぶ。時間もスペースも節約しながら、まあまあおいしいコーヒーを飲めるというわけだ。

さらに、湯を沸かす際にコツがある。

ここではモーニング娘。の「ザ・ピース」を歌うことではない。残念ながら。

湯を沸かすにはそこそこ時間がかかるから、「ザ・ピース」も結構なところまでいってしまう。

コツは、できるだけ水の量を少なくすることだ。

もしかすると誰でもやっていることかもしれない。

しかしコップに飲む量の水を一度入れて、それからケトルに移すというのはやったことがあるだろうか?実はこれが手持ちの機器で最短で湯を沸かす方法だ。

コップ一杯の水を沸かすにはそれほど時間はかからないし、ひょっとしたらこれだと「ザ・ピース」にちょうど良い時間でお湯を沸かすことだってできるかもしれない。どれだけ万能なんだよ、モーニング娘。

「湯は最短で沸かして事務仕事は爆速で終わらせろ」田中家では昔からそのように言われて続けてきた。

そんなに急いでどこへいくんだい、という感じではあるが、プロの湯沸かシストになるためにはこのような小さなことから積み重ねていく必要がある。日々修行です。

さてそろそろ時間だ。

湯を沸かしてきます。

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