この記事は→タナカの英語の勉強法2からの続きです。
ここでは実際僕が取り入れている学習法を書きます。
英語の学習法なんて無限にあるので、逆にどうやったら良いか分からないという相談を受けることもあります。
しかし、使用用途や目的が決まっていない場合が多いので、何とも言えないんですよね。
ただ漠然と、英語を学びたいという人が多すぎる気がします。
なので僕が実際にやっている事を記すしかありません。
ただそれだけではあまりに味気なくなってしまうので、学生時代から、過去に実践してきたことを書きなぐっていきます。
ただ学習法パート1・2に記しているよう僕の立場を明記しておくと
「日本に暮らしながら、外資系企業にフォトグラファーとして勤める傍ら、個人でも国内・外に向けた幾つかの事業を行っている人間」
です。このように書くと随分と怪しいですね。(イスラエルにミサイルを売ったりはしていません。)
なので、英語のレベル自体は実際そんなに高くないと思います。随分前に受けたTOEICで650点くらい。留学経験もなく、幾つかの海外旅行と、インドネシアでの短期滞在くらいです。(それはそれで随分英語学習のヒントと助けにはなっているのですが)
そういうレベルだと理解した上で、やれそうだな、と思うことがあれば各々取り入れて頂けると幸いです。
それでは参ります。
今行っている勉強
現在行っている勉強という勉強は iKnow! というソフトウェア学習くらいです。

これはとても有料で有能な英語学習ソフトウェアです。僕が学生の頃は実は無償で提供されていました。
その後開発が進んで、大幅リニューアルし課金方式に以降しましたね。多くのコースがあり、それぞれのレベルに合わせてゲーム感覚で取り組めるので、続けやすいです。人間の記憶メカニズムを元にした独自のアルゴリズムで、忘れたころに単語を出してくるので、繰り返し学習することにより、長期記憶となり身につくというものです。
iPhone等のアプリ版もあるので、移動中等の隙間時間に積み重ねることができます。まとまった学習時間なんて、仕事していたらほとんどとれません。僕は空いた時間3分でも、これをやっています。
上記の画像を見ていだければ判るのですが、トータル学習時間が122時間、マスターした単語は2265語、右下のstudy streakというのは、何日連続で学習したかというものです。これが途切れると悔しくて、毎日やらなきゃというモチベーションになるんです。僕は127日連続で学習していましたが、今回の正月で一日忘れていてまた0カウントに戻りました。また最初から積み重ねです。
このソフトウェアは、現在カナダ在住の僕の友人、DOGAもレコメンドしています。
彼のブログにも詳しく書かれていますので、是非御覧ください。→かれこれ3年ほど使ってます。英単語学習サービス「iKnow!」の勧め
海外で暮らす英語レベルの人でも、十分に役立つものだということですね。
ソフトをダウンロードする必要はなく、PCひとつあればオンラインで学習できます。
登録はこちらからどうぞ→ iKnow
今行っているその他のこと
上記のアプリ以外は特に何もやっていません。ただ、ある程度のレベルを超えると、あとは常に英語に触れて様々な表現を取り入れることが重要になってきます。日常的に行っていることを箇条書きで。
・英語のペーパーバックを読む(後ほどオススメ紹介)
・CNNニュースをポッドキャストで見たり聴いたり
・英語のニュースサイト、ウェブマガジンを見る
・映画を”英語字幕”で見る
・海外ドラマをアマゾンで一気見
・フォトグラファーのインタビュー・ドキュメンタリー番組を見る
・海外の友人とラインでやり取り(フランス、香港、インドネシア、イギリス)
そんな感じです。
一番最初に英語学習について考えた本
確か高校生の頃だったと思います。言語学を学びたくて、受験のために英語を勉強していました。そのころから「どうやれば一番英語が上達するのだろう」と考えていて、見つけたのがこれでした。
野口 悠紀雄さんの「超英語法」
結構話題になった本ですので、読まれている方も多いと思いますね。
どのように英語を勉強したらよいか、が書かれています。
何が書いてあるか内容はほぼ忘れましたが、覚えているのは
「本を丸暗記する」とか、「ネットで朗読ファイルをダウンロードして聴く」とかそのような事だったと思います。
この丸暗記術というのは野口さん以外にも多く提唱されている方法です。
僕も好きな本の一部を丸暗記したりしました。しかしこれ、今考えても結構効果あると思います。後に記しますが、その後話題になった「瞬間英作文トレーニング」なんかはまさにこの方法ではないかと。
”英語脳”を筋トレのように作っていくんですね。ある程度そのようなフィジカルな学びは必要なのかなとも思います。
過去に行った学習法
それから大学時代はこの方に英語を学びました。僕の英語の師匠です。
Toshinobu Nagamine : 熊本大学 教育学部教授 英語教授法博士 Ph.D. in Composition and TESOL(Indiana University of Pennsylvania, USA), M.A. in TESOL(Murray State University, USA)
「海外経験の無い日本人が、日本にいながらゼロから英語を身につける」というメソッドです。
この時代がなければ、僕はそれほど英語を使っていなかったと思いますね。
学習も辞めていたかもしれません。
卒業して、英語を使う社会人になりしばらくして、当時使用していた伝説の手作りテキストを欲しいと思い問い合わせたところ、「もうあれはない」との解答を頂き、だけど代用できるものがあると教えて頂いたのがこちら。
「英語耳[改訂・新CD版] 発音ができるとリスニングができる」松澤喜好
大学で、自分が教える学生にも公認テキストとして使用しているそうです。
リーディングとライティングが出来ても、リスニングとスピーキングが出来ない日本人は多い。
そして英会話を行うには、リスニングとスピーキングが必須です。
しかし喋ろうと思って辞書をみて発音しても、絶対に喋れないし、正しい発音は絶対に出来ません。
なぜなら、英語と日本語では話す時に使う、口喉の筋肉が全く違うから。
だから、英語話者に伝わる英語を話そうと思うなら、それに準じた「筋トレ」が必要なのです。2、3日で身につくものではありません。
そして正しい音を出すためには、まず音を”聞き分けれる”必要がある。
そう、リスニングあってからのスピーキングだったのです。
この本ではそのようなパートを鍛えることが出来ます。内容も濃いのでかなり真剣に取り組む必要がありますが。
その他のパートを鍛える本
高校、大学、現在と時間は前後しましたが、僕の英語学習の変遷を見てきました。
リスニング・スピーキングは上記した「英語耳」、
単語・熟語・語彙力はこれをよく使っていました。
懐かしいですね。ベストセラーなので読んだことがある方多いと思います。
受験だけでなく、社会人でも使える語彙力が入っています。iKnowあれば不要ですが。
文法基礎と、英語脳構築はこちら。
前記した野口 悠紀雄さんの丸暗記メソッドを、英会話に特化して簡略化したものと考えることができそうです。
これ多分今でも売れていますね。とっつき易い雰囲気が良いのでしょう。
内容は中学で学ぶ英語の基礎文法に則った、超簡単な例文がひたすら並んでいます。
左ページに日本語、右ページに英語の短い文章です。日本語だけを見て、英語で喋ってみる。
しかし、やってみるとわかりますが、英語をやっていない人だとほとんど分からない、ということになると思います。中学生の英語であるににも関わらずです。
これが瞬時に出てくるまで繰り返しトレーニングをするというもの。説明通り行えば、中学の文法をマスターすると共に、簡単な日常会話はすぐにできるようになります。
中学の文法と言っていますが、日常会話で使われるほとんどの文法は実はそれで事足ります。私たちは英会話に必要なことは、実はもう中学の時点で全て学んでいるのです。(なのに誰も全然喋れないのはなぜよ)
中学の教科書をお持ちの方は1,2,3年と英語の教科書全てを通読して、同じような使い方をすれば同じような効果が得られると思います。
まとめ
過去にやってきたことを元に、それぞれ役割の異なる本を三冊紹介しました。
発音・スピーキング → 「英語耳[改訂・新CD版] 発音ができるとリスニングができる」松澤喜好
単語・熟語・語彙力 → DUO 3.0
文法基礎・英語脳構築 → どんどん話すための瞬間英作文トレーニング
実際に使える英語力を身につけるには、それぞれ独立した部分ではなく、全ての要素を総合的に伸ばしていくのがベストです。
そうしているうちに、文法が語彙に、語彙がスピーキングにと、相互作用し、結果一番手っ取り早く英語ができるようになると思います。
英語学習に近道はありませんが、これが現在僕が考えうる最短コースです。
今後はニューラルネットワークによるディープラーニング等、もっと手っ取り早く時間をかけずに英語を学ぶ方法が出てくるでしょう。
アナログなところでいうと「英語を母国語とする恋人をつくる」これも手っ取り早いところですが、こればかりは誰にでもできるわけではありませんね。
今は勉強というよりもツールとなったので、日々楽しく英語と共に過ごしている。そんな感じです。
オススメのペーパーバック
最後におまけとして、最近読んだ中で面白かったペーパーバックを紹介。
僕の趣味に完全に偏っていますがどれも最高です。
マイルズの伝記。こちらの記事で詳しく→テーマソングとマイルズ・デイヴィス
ファッションデザイナージョン・ガリアーノとアレクサンダー・マックイーンの伝記。
伝記って英語で読むと良いんですよね。なぜだろう。
歴代のファッション写真家と、ファッション業界にまつわるエトセトラ。これ読めば19世紀の世界の写真動向はだいたいつかめる。
おそらくこの中で日本語翻訳が出ているのは、マイルズの伝記のみ。下二つはファッションに携わる人なら知らなければならない情報が盛りだくさんの良書なのに、日本語で出ていない。そういうところも日本の閉鎖的な業界のシステムを作り出している一因ではないかと思う。ああ、そういう点でもやはり英語は必須です。
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