こんにちは、トキマルです。
以前、ライアン・マッギンレーの写真セレクトの方法をレビューしました。
参照:写真セレクトの極意、ライアン・マッギンレーから学ぶ
こちらはアーティストとして、写真作品を制作している方には有効かもしれませんが、趣味や仕事のセレクト法としては不向きかもしれません。
そこで今回は、僕が実際に行っている方法を少〜し噛み砕いて、写真を始めたての人も簡単に実践できる方法を書いてみます。
ポイントは二つ
1,レーティングとカラータグを活用する
2,一晩寝かせる
これだけです。
これを行うだけで、写真をセレクトする精度と効率が格段に上がります。
順にみていきます。
レーティングとカラータグ
写真を少しやっている方は、写真管理ソフトなるものを使用していると思います。
Lightroomやadobe bridge、Capture One、Aperture等様々なものがありますが、代表的なのはライトルームでしょうか。

僕の場合はそれぞれの仕事と、プライベート/プロジェクトと、セレクトするソフトを使い分けるという複雑なやり方をしています。
本当は一本化したいのですが、使用しているサーバーや仕事環境によって統合が難しい状況です。
使用しているのは、Captureone, Aperture, Lightroomの3つです。
↑ファッション・広告の仕事ではなくてはならない存在。セレクトから現像まで、フォトショップも不要な程、これひとつで。
↑フォトショップとライトルームがセットのフォトプラン。クラウドがいつの間にか当たり前になりましたね。
どのソフトにも★をつけるレーティング機能と、色をつけるカラータグ機能が付いていると思います。
これらをつけることで、セレクトされ、さらに仕事が完結したという目印になるのです。
星は大体5個くらいまで付けれると思いますが、僕はほとんど2つまでしか使いません。
手順をまとめます。
1,撮影したカットの中から、使用できるものに星を1つ付ける。同時に、ピントや表情、構図がNGで確実に使用できないものは☓で非表示/削除する。
2,星を付けたものだけを表示して、その中で決定カット、あるいはクライアントに納品するカットに星2を付ける。
3,仕上げて現像、納品。
以上です。
カラータグを使う時は、複数の人物を一度に撮影した時、日常あるいはパーティーなどのスナップ系写真で、納品先が複数生まれる時、また、第三者(クライアント・モデル・ディレクター・友人等)によるセレクト判断が入る時などです。
つまり、自分の意思で選んでいる時は★のレーティングを付け、外部の意思が入る時はカラータグを付けるという感じです。
そのようにルール化することで、再現像、納品等の場合が発生した時も、迅速に対応できますし、プロジェクトの場合も撮影から発表まで期間が空いた時のリセレクトや判断が容易になります。
星を1つ付けた段階で、次の「一晩寝かせる」を入れると、さらに精度が上がります。
一晩寝かせる
一瞬、料理の仕込みかよ、と思いましたよね?
でもそれと似たようなものです。
ファッションやウェブの撮影などは、その場で納品というのが常態化している悲しい現代ですが、自分のプロジェクトや時間の許される案件なら、一晩寝かせましょう。
学部時代、僕の人類学の先生が「一晩寝かせるのが大事」とよく言っていたのを、写真を始めて、しばらくした頃思い出しました。
もちろん先生は「文章」のこと言っていたのでしょうが(あるいは料理好きなので料理のことだったのかもしれない)、それが写真でも有効であることに気がついたのです。
写真を選ぶという行為は、本当に様々な要因が絡んできます。好き嫌いはもちろん、色、その日の天気、気分、フェティシズム、お腹の好き具合、経験など、科学的に証明できないような事象が多いです。
だからこそ、一晩寝かせて、朝スッキリした状態で、もう一度その写真で良いのかを判断します。
すると不思議なことに「こんなの選んでいたのか〜ボツだろこれは」なんてカットが★になっていたりするのです。
疲れている状態だと、当然判断力は落ちますよね。
自分の方法を探し続ける
これらのセレクト法は、僕が9年程仕事をしてきて、至ったものです。
★を2個までしか使わないとか、寝かせるとか、馬鹿じゃないのと思う方もいると思います。
誰ひとりとして同じ写真を撮る人がいないように、誰にでも万能なセレクト法というのは無いと思います。
自分のスタイルや、心地よく思えるフローを見つけ出せると、写真がさらに楽しくなります。
それは撮って選んでを繰り返す中で、自ずと見つかるものだと思います。
皆様も風変わりなセレクト法をお持ちの方がいましたら、ぜひ教えてください。
(逆立ちしながらディスプレイを眺めて決める、とか、目をつぶったまま指差し決定とか、近くにいらっしゃいませんよね)
それでは、また。
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