LeicaQのデジタルズーム
ライカQではデジタルズームが使えます。
背面のシャッターダイアル下の「サムボタン」を押すと、フレームが現れます。
わかりやすく液晶モードにしていますが、これはファインダー内でも同様。
これはM型との親和性を感じますし、レンズが交換できない分、このデジタルクロップで3本のレンズを使うのと同様の効果が得られます。
しかもレンズ交換する暇や、コスパを考えると、画角だけサクッと変えたい人にとってはこちらの方が有利かもしれません。
使用できる画角は28mm(標準時)、35mm、50mm。
それぞれのカメラ側の見え方と、撮影写真を見てみます。
28mm


35mm


50mm


この機能があることにより、なぜ28ミリレンズを搭載しているのか、少し理由がわかってきます。
ストリートフォトグラフィーの定番画角である28ミリを基本形として、ルポルタージュや旅写真で使いやすい35ミリ、ポートレートや古典的ライカ写真の50ミリと、全て良いとこ取りで”ライカ判”の画角を楽しめるようになっているわけです。
デジタルズームの特徴
ファインダー内に現れるブライトフレームは、ライカM型の光学ファインダーで見える見え方ととても近く、線の細さ、輝度共に美しささえ感じます。レンズ透視型のビューファインダーでここまでできるとは驚きました。
x100fにも近いものがありましたね。
こちらです→デジタルテレコン
x100fとの違いは画角が 35、50、70であるのに対し
Leica Q は28、35、50です。
ライカの撮影スタイルで50ミリ以上を使うことは一般的に少ないので、最適なラインナップだと思います。
そしてx100fではデジタル処理で、どの画角で撮影してもフルピクセル4000×6000ではじき出されましたが、LeicaQではフルフレームの28ミリを基本に他ではクロップされたjpegが生成されます。
24メガピクセル(6000×4000)、15メガピクセル(4800×3200)、8メガピクセル(3360×2240)
といった具合です。
更にRAW(DNG)ファイルで撮影すると、クロップはされるがフルフレームで保存されるという特徴があります。
こちら上記35ミリと同写真の、ライトルームのクロップ画面です。
35mmで撮影したラインが現れていますが、実は28ミリのフルフレームで保存されています。
これはフィルムで撮影する場合にはあり得ない状況ですね。
とりあえず28ミリのRAWで撮影しておいて、フレーム外を含めて後処理で最適なトリミングを考えることは、写真の可能性を一段広げてくれることにもなるのではないでしょうか。
フィルム時代も、デジタル時代も、トリミングは写真を作り出す上で欠かせない処理です。
どんなにバチバチでノートリに見える古典作品も、意外とトリミングされたものだったりします。(土門拳や、ロバート・フランクの写真もしっかりトリミングされていることで有名です)
一球入魂、絶対スナップ、ノートリの美学がもてはやされたりもしますが、そのようなマッチョな世界観もありながら、トリミングを含めて写真だという文化もある。それは撮影者のスタイルの問題なので、良い悪いではないと思います。
続けていくうちに、自分の好みがつくられていくのでしょう。
以上、LeicaQのデジタルズーム機能の解説でした。
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