会田誠さんの展示を見てきました。
公益財団法人大林財団による助成プログラムで運営されており、2年に一度、国内外のアーティストが選考され展示が行われます。このプログラムの第一回目に選出された作家が会田誠さんです。
建築系の都市計画だけではアイデアに限界があるので、アートの力を借りて多面的に未来の都市を考えようというわけですね。
都市計画というのは様々な利権や国策が絡むので、各分野から多面的に考えることは確かに良い事なのかもしれません。
今回の展示を見て、いかに現在の都市が利便性のみを追求して作られたものであるかを考えました。東京、もちろん良いところもありますが、つまらないところも沢山あります。
青山のど真ん中の地下に繰り広げられる会田誠さんの都市構想を観てきた。
剥き出しの会田誠がそこにいるような、以前の六本木のよりもスペースの関係か親密に感じられた。御苑やセカンドフロア構想、そして東京名品。面白おかしくも、そこに見える未来にワクワクしたな。やはり現代美術が好きだ。— 田中 常丸 (@tokimarutanaka) 2018年2月18日
チンポムのエリィに端末奪われてツイートしたものが展示されていて、リアルタイムでそのツイートを見ていた身として、この計画性のない都市で不覚にも繋がるようなインタラクティブな感覚を覚えた。これは現代美術にしか成し得ない表現であり、感受であろう。#会田誠
— 田中 常丸 (@tokimarutanaka) 2018年2月18日
やはり、会田誠さん好きですね。
村上隆さんも好きですが、僕の日本の”現代美術家像”はほぼ会田誠さんによって形成されていると言えます。
村上さんは西洋の文脈でテクニカルかつ、スケーラブルにビジネス重視でアートしているような印象を受けるのですが、会田誠さんはこう言うと失礼ですが「親戚のおっちゃん」が体を張って芸術しているような親近感があるのです。(もちろん両者とも良い意味で)
数年前、「もう俺には何も期待するな」展で見た「土人@男木島」の作品は、特に衝撃を受けました。ビデオに釘付けで全て持って行かれる不思議な状態に。
現代美術を真に鑑賞するには、ある程度の体系的な知識と経験が必要とされるのですが、それらを度外視して「あっ、近い」と、ダイレクトに心に届く感覚がありました。
それは作家との共鳴のようなもので、持っている文脈や環境は180度異なるはずなのに、どこか近い感覚がある、という感覚だと思います。
その時会場にたまたま会田さんが在廊されていて、少し話をすることができたのは良い思い出です。興奮していて話した内容は全くもって覚えていないのですが。
会田誠を知るための一冊
「美しすぎる少女の乳房はなぜ大理石でできていないのか」会田誠
芸術論から、現代美術家になるまでの道のり、学生時代ずっとジャージで過ごしていたエピソード等をまとめたエッセイ集。会田誠さんだけでなく、現代美術についての知識もおもしろおかしく得られます。本人手書きの赤入れが注釈になっている構成も面白い。タイトル含め全てツボです。
アーティストを目指す方、名乗る方は一度は読んでおいた方が良いです。
展示は今週末まで。
YOチェックです。
<会場>
会田誠展「GROUND NO PLAN」特設会場
(東京都港区北青山3-5-12)
<会期>
2018年2月10日(土)~24日(土)
入場料
無料
<休館日>
会期中無休
<開館時間>
10:30~18:30(金曜日は19:30まで)※入場は閉館の30分前
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