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Essay

鋸山

街から海へ、海から山へ、そして山からまた街へ。

移動を繰り返している。

石川直樹は「部屋を一歩出たら、旅に出てる感覚と変わらない」と言ったが、生まれながらの冒険家である石川さんとは違って後天的な冒険家の僕は、そういうモードを積極的に纏うことによってしか、自らを変態することができない。

しかしそれでも、そういうモードでどこかへ出かけていくことを繰り返していると、少しずつではあるが何かが研ぎ澄まされていくような感覚がある。

国外の知らない街や、山を登ったところで、自分自身は何も変わらない。そしてたぶん人生も変わらない。

多くは環境が変わったことにより、自らも変わったように錯覚するが、むしろ周囲の環境の変化は自らの変化の無さを如実に自覚させるのではないだろうか。

そういうことが経験からわかってくると、”部屋を一歩出れば旅に出ている感覚と同じ”というのは良く理解できる。

僕の場合、服も荷物もそんなに持っていないので、山の服を街で良く着ているし、靴さえ履き替えればそのまま山に登れる状態である。たまに仕事に行く時に、あまりに登山や旅行時の格好だったことにふと気づき、笑って勝手に恥ずかしくなる時があるくらいである。

小さな冒険を繰り返すのも、案外楽しい。
近場でも新たな発見があることは、世界に対する好奇心がまだ心の中に残っていたことを見つけたようで、結構嬉しい。

写真はnoteにて↓

https://note.mu/tokimaru/n/n9ba1a5d2aa31

Kurihama 2019 ©Tokimaru Kurihama 2019 ©Tokimaru