今、僕が持っている皿は、一枚だ。
昔は皿を二枚持っていた。
例えばそれが朝食であれば、ひとつの皿に食パンとりんごを乗せ、もう一つの皿には目玉焼きかスクランブルエッグを作った。
どうしようもなく面倒くさがりな僕は、食べ終わって皿を二枚洗っている時に、これはこれはどうしようもなく面倒だな、とふと思った。
そこで昨年の半ばごろに、皿を一つにしてみようと思いたち、小さな皿二枚を処分し、大きな皿を一枚手に入れた。(前衛アーティストのように壁に投げて壊しはしなかった)
これがワンプレートディッシュというミニマリズムだ。

ここに込められたポテンシャルは計り知れない。
箇条書きで利点を記す。
・片付け、洗いが楽になる。(洗剤・水も節約でき地球にも優しい)
・調理後キッチンからリビングに運ぶ際、往復なしの一回で済む。(片手にコーヒーか紅茶かオレンジジュース、もう片手にワンプレートだ)
・一枚に乗せれる以上の食事をとらなくなる=カロリー制限
・友人等の来客時は、必然と一枚の皿から料理をつつく事になるので、距離が一気に縮まる。
・肉、魚、パスタ、ケーキなど、一品だけを大きな皿の中央に配することで、食・素材そのものに集中できる。(禅の境地に近づくことができる)
・テーブルのスペースが節約され、広く使える。(酒類、ジェンガ、海賊が飛び出るやつ、といったものを置けて遊べるようになる)
ぱっと思いつくだけで、これだけのメリットがある。
というより、デメリットが見当たらない。
あなたは100均で皿を何枚も買って、全て使いもしないのに食器棚やキッチンスペースに溜め込んではいないだろうか。
まず、大家族か、よほどのホームパーティー野郎でなければ、皿ってそんなに使い切れない。
だから僕は程度の良い、深くも浅くもなく、日本製でしっかりしたシンプルで白く美しい皿を一枚だけ持つことにした。
ただそれだけなのに、心の奥から溢れてくるこの幸福感はなんだろう。
2枚→1枚。
持っているものが減ったのに、嬉しくなる、満足する。
キッチンを正すということは、料理を行いやすい環境をつくり、食事に気を使うようになるということ。長い目で見れば、食生活の改善は健康状態や寿命にも影響してくる。
人生がなんとなくうまくいかない、面白くない、ストレスがひどい。そういう感じがする人は、一枚の皿からでも、食事を正し、生活の好循環を生み出せる。
キッチンや人生がごちゃごちゃしている方は、ワンプレート生活始めてみてはいかがだろうか。
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