写真のトーンに関する話し。
こんにちは、トキマルです。
今回は、このSNSの時代で、あなたの写真をより良くする簡単な方法をひとつだけお教えします。
それは、
「撮ったまま、一切何も手を加えずアップする」
以上です。
あまりに簡単過ぎて、拍子抜け、あるいはテクニックを期待していた方は落胆されたかもしれません。
解説します。
写真のトーン
まずこれらの写真を御覧ください。






6が撮ったまま(JPEG)の写真で、それ以外の1〜5は同じ写真を編集ソフトを使い、15秒以内で加工したものです。
どの写真が良いか、悪いか、あるいは好きか嫌いかという議論はここではしません。
見る人により異なるからです。
SNSで”作品”を発表する人は少数で、多くは美味しいものを食べたとか、どこどこへ行って何をしたとか、これが好きなんだとか、個人の経験を共有するのが主だと思います。
そこでは、写真が素敵に見えるというのは必要ないのです。
全く必要が無いというと語弊があります。なるべく目の前にあるものを良く、綺麗に、面白く写そうというのは大切だからです。
現在SNS上には、アプリケーションの機能で拡張された仰々しい写真ばかりが溢れています。初心者の方や、写真を主体的に始めた方は、強い彩度やコントラストを好む傾向があります。
写真を加工する前提でアプリがつくられているため、全ての写真が同じようなトーンになってしまっている、ということです。(twitter,instagram等にあるフィルター効果)
今誰もが、アプリに従うように加工してアップしているので、逆に一切手を加えずにアップした写真は、それだけで目立ちます。タイムラインに埋もれず、ユーザーの目に止まる機会も増えるでしょう。
また、そのような写真の方がある種の生っぽさや空気感を含み、よりその場の情報を伝達するということが起きてきます。そしてそれらの写真は、何も飾っていない心地よさがあり、好感が持たれやすいのです。
「こんなに素敵なビーチで恋人とシャンパンを朝から」なんて写真が、それだけで十分なのに、加工までされてプラスプラスにされているのを見ると、なんだか悪いものを見てしまったような気持ちになります。
人気のあるインスタグラマーの写真を見ると、iPhoneで撮って加工なし、という人は結構います。
彼、彼女たちは、経験や人脈が豊かで、本人自身が魅力的なので、ただ上手にフレーミングするだけで良いのです。また、写真を加工する分の時間を、フレーミングや、ベストショットを撮る時間に使うということを積極的に行っています。
加工するのも楽しいプロセスではあるのですが、力を抜くだけで、写真が良くなるとすれば、こんなに良いことは無いですね。
写真は能動的に望むものか?
写真家の蓮井幹生さんも、最近同じような記事を書いていました。
http://blog.mhasui.com/?eid=1100712#sequel
写真は能動的に望むものか?という問いは考えさせられますね。
写真だからこそ、カメラ任せ、だけど露出やフレーミングの決定は現場で、生で、という姿勢がどのように絵に影響してくるのか。簡単に答えは得られないようです。
僕も仕事以外の写真は、一切加工なしでアップしています。
ただトリミングは自動的に4:5か、スクウェアになるので、その点では知らないうちにインスタグラムの奴隷になっている。おそろしや〜。
ご案内
twitter : @tokimarutanaka
instagram : @tokimarutanaka
note : フォトグラファー講座
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