博多にいる。羽田から朝早めの便で若干のレイトで出発して、ちょうどお昼頃に到着した。博多でやることといえば豚骨らーめんを食べることと、できればもつ煮でビールを飲むことで、到着してすぐにその目的は達成された。初めて訪れる「一双」は隣のビルまで行列ができていた。東京だと絶対に飲食店に並ばないが、旅の道中だと急ぐこともないしまあいいかと思う。並んでいる間にスマホで日記の下書きを書いた。餃子と瓶ビールも注文した。らーめんは評判通りすごく美味しかったが脳天をやられるほどの衝撃はなかった。店員の一人が、今日来るはずのバイトの子来ねえなー。2時の予定なんだけどな。と言って、もう一人が、外に客と一緒に並んでいるんじゃないですか、まさか。と言って笑った。僕もつられて笑った。店内の忙しさと熱気に対置されるようなゆるいやりとりが微笑ましく、そこになんとなくアメリカを感じた。ラーメンを食べ終わるともうやることはなくて、ホテルにチェックインして温泉に浸かった。自分以外に誰もいなくて貸切で。部屋のテレビにはゴッドファザー2が流れていて、作業片手に眺めていると銃殺からの群衆歓喜シーンのカットの切り替わりにシークエンスの極みを感じた。実験的なカットの繋ぎが流行している時期に作られた映画で、ゴッドファーザーがそのシーンを牽引していたのではないかと。
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