いつも通る道で出会った人

千葉の白井市にいる。金曜日東京での仕事を終えて、久々に移動する気になり電車で新鎌ヶ谷駅まで行った。そこから予約しておいたホテルで、チーズやナッツをつまみにビールを飲んで大浴場に浸かって映画を見た。

カメラを持って歩いているとよく声をかけられる。多くは珍しいもの好きの小学生か老人だ。今日は小学生だった。何を撮っているんですかという問いに、道と答える。この道の感じが良くてというと、彼は「いつも通っている道だから、そんなこと考えたこともなかったけど確かに、いい道かも」と言った。その言葉はシラフで明瞭で間違いが無かった。出会った記念に1枚撮っておこうとすかさずシャッターを切る。その瞬間に工事現場の人が来て、車両通行止めの看板を立てた。道の途中には新しい家が建てられていた。「工事が終わると、この道も変わるね」と彼が言う。それに対して「確かに。でも家がそこに立つだけで、この坂道と抜け感は変わらないよ」と言った。彼は理解しているようないないような様子で、ふーん、とだけ言った。歩こうとしていた道に看板を立てられたので、二人で遠回りして別の道で帰った。

– https://linktr.ee/tokimarutanaka