この写真日記を書くにあたり、写真が先か文章が先かという問題が発生することに5日目にして気がついた。発生するというより潜在すると言うほうが近い。一日の中で撮った写真を元に出来事を書いたり別の物語を呼び出すのがよいのか、それとも文章をまず先に書いてそれに相応しい写真を選ぶのがよいのか。文章を書いた後でそれに沿うような良い写真が全く無いということもあり得るし、写真から選ぶとそれはそれで文章の広がりが阻害されるような気もする。文章の書き方についての本、文章術みたいな本はほとんど読んだことが無いけれど、ひとつ記憶に残っているのは「良い文章は書き始めからどのような結論になるのか自分でもわからないような文章だ」みたいなことを書いている人がいたこと。その筋でいくのなら、やはり文章を先に書いてからそれに合う写真を選んだ方が上手くいくのかもしれない。しかしこれは写真日記だぞ、写真が先でなくてよいのかという思いも出てきている。欲張ってはいけない。もう少し時間が必要かも。
付随して思い出すのは音楽をやっていた頃、曲を作る時に歌詞が先か楽曲が先か問題があったこと。それにどことなく近いものがある。音楽の場合には楽曲、すわなちコードとメロディーと、歌詞が同時に出てくるものが一番しっくりきていた。これに関してはくるりの岸田さんも同じことを言っていたのでほぼ間違いないだろう。写真と文章で同時というのはできそうにない。
目黒で予定があったので、恵比寿から駒沢通りに抜けて山手通りを歩いて行った。途中で20代後半くらいのカップルとすれ違いざまに「恵比寿ってナンパの街でしょ」と男のほうから聞こえた。え、そうだったのと思いながらも14年近く東京に住んでおいて、そうでないと確信を持って言えない。恵比寿がナンパの街だったら、東京にあるほとんどの街はナンパの街ではないかと思う。用事を終えて、中華屋で食事してまた山手通りを歩いて渋谷まで帰った。途中で大鳥神社を通りかかったので初詣をした。いつも1月の終わりくらいになるので今年はちょっと早すぎたかな。
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