こんにちは、ときまるです。
先日珍しくツイッターで写真についての質問を受けたので、こちらで書いてみようと思います。
「ときまるさんは撮影後にどのような流れで納品していますか」
某大学の経済学専攻で、写真の仕事(バイト)もしている21歳の学生でした。(若くして新時代すぎる)
確かにフォトグラファーの撮影後のフローは、個人により本当にまちまちで、正解は無いようなものだと思います。
フィルムかデジタルかでも大きく異なってくるし。
だからこそ、なかなか教則本みたいなものでスタンダードを書きづらいトピックでもあります。
師匠や、先生がいる方は、アシスタント時代にその流れをみっちり教え込まれるので、本人が独立してからも師匠と同じフローを行うというパターンは多いように思います。
しかし、今はテクノロジの進化に伴い、写真周りのデバイスの進化も速いので、古い方法を続けていると正直どんどん不利になってきます。
最新の情報を取り入れつつも、自分の仕事やスタイルに合ったやり方を日々アップデートしていく必要があるでしょう。
今回は、僕の例を簡潔に書いてみます。(主にファッションや、ルポ系、スナップの仕事で共通するフローです)
撮影修了後
1、ポータブルHDとPCにバックアップをとる
ロケやスタジオの場合は、PCにデータを落とす。その後、ポータブルに丸ごとバックアップをとります。
テザリング時に同時バックアップ出来る場合は、ポータブルをバックアップ指定して、オートでバックアップすると楽です。
僕は写真始めた時からLACIE一択です。
マックと相性良いのと、品質に安心感があります。このラバーのモデルは衝撃にもある程度強く、サンダーボルト搭載なのでストレス無く使える。現場では些細なスピードが影響してくる。
2、RAIDサーバーにバックアップをとる
家(事務所)に帰れない状況の時はこの2を飛ばして、3と作業を進めます。
アクセス出来る時は、こちらのRAIDに本バックアップをとります。
最低二つの場所にバックアップをとる、ということは結構多くのフォトグラファーが行っていることですね。
中には3箇所にとる人もいれば、さらにDVDに焼くという人もいます。(今はメディア消えかけなので、少なくなっているとは思いますが)
更に安全性を高める為にRAIDサーバーを使用しています。
RAIDとは、1つのデータを複数のHDDまたはSDDに分散して書き込むことにより、1つのディスクに問題が起きてもデータは簡単に救出できるというもの。また問題のあるディスクだけを交換することで、簡単に復旧できるというメリットもある。リスクを回避するという意味でプロユースで広く使われている。大きな容量も扱えるので、映像を仕事とする人にも必須アイテム。
僕はこのProiseしか使用したことが無いので、他のRAIDについてはわかりません。
しかしこれはメーカーのサポートも手厚く、結構長く使えます。価格は結構しますが、長期的に見たコスパはかなり高いです。
3、ライトルームCCでバックアップとセレクト
その後、ライトルームCCにぶち込みます。
CCを使う理由は二つあって、ひとつはクラウド上で第三バックアップの為、もうひとつはセレクト・ラフ編集を行う為です。
ライトルームCCについてはこちらで書いていますのでどうぞ。
参照記事:新しLightroom CCを使ってみて感じた、良いところ3つ
ライトルームCCにトーンカーブ搭載
セレクトも一筋縄ではいかない作業ですので、こちらで詳しく書いています。
参照記事:誰にでもできる簡単写真セレクト術
写真セレクトの極意、ライアン・マッギンレーから学ぶ
正直、クラウドバックアップが充実すれば、上記の1、2を飛ばせるので凄く楽になります。
新たな通信規格5Gが入る頃には、HDDやサーバーも不要な時代が来ると考えられます。
4、アタリデータ作成
セレクトして、ラフな編集をライトルームCC上で行い、軽いデータの形にして、クライアントに仮納品します。
その後の作業は、クライアントの要望により変わって来ますが、多くの場合、先方に本写真のセレクトを幾つかもらいます。
紙媒体使用の可能性がある場合は、仮データと同時にプリントプルーフも納品します。色や写真トーンの仕上がりイメージを伝え、相違の無いように仕事を進める為です。またデザイナーやクライアントが、直接プルーフに指示を書き込んでバックしてくれるので、メールや口頭のコミュニケーションよりもわかりやすく進める事ができます。トリミング指示等は特に、物理的な指示の方が速い場合があります。
5、本データ仕上げ
貰った仮データ(プリントプルーフ)にもとづいて、本データを作成します。
案件によって、RAWデータ納品、イラレ納品等もありますが、多くの場合はフォトショップで仕上げて納品します。
写真の受け渡しには、drop box等のクラウドストレージを使用します。
現在は、CD/DVD焼き込みの手渡し・郵送納品はほぼ無くなっています。(僕の場合はほぼ100%オンライン納品です)
6、納品
お仕事終了。
途中に外注のレタッチャーがかんでいない仕事の場合は、フォトグラファー自らレタッチを行います。
その場合、納品が終わっても、細かな調整や変更を行う必要も出てきます。
現在、仕事のスピード感はネットによりほぼリアルタイムで行われますので、どれほど早くレスポンス出来るかもフォトグラファーのポイントになっていると感じられます。僕自身も、常に即レスを基本にし、スピード感のある対応を心がけています。
ひとつの例として、参考になれば幸いです。
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