旅に出たいからカメラを持つのではなくて、カメラがあるから旅に出るのではないかとふと思った。
今、僕にはカメラがない。
旅に出るためのカメラが無いのだ。言い換えるなら、旅に持っていきたいと思えるカメラが。
もちろん東京で仕事をするためのカメラはある。しかしそれは公務員が着ている制服のように面白みがない。制服を着たまま旅行する訳にはいかない。
ならばカメラを持たずに、旅に出れば良いじゃないかとも思う。しかしそんなことができるだろうか。今まで生きてきてカメラを持たずに旅に出たことが一度としてあっただろうか。それを思い出せないのは、写真に撮られていない旅はハードディスクにもクラウドドライブに残っていないからだ。そう哀しいことに、写真に撮られなかった旅は旅として残らない。今日も世界中で、写真に撮られることのなかった旅の亡霊が、モニュメントの墓場に集まって騒いでいる。それらの旅の亡霊は、生前の傷を癒やすかのように、自分たちをお互いにアイフォーンで激写し合っているのだ。



バリと香港は学生の頃から幾度となく訪れている。毎回持っていくのはSigma DP2を一台だけ。


同じ年に向かったパリとベトナム。こちらも DP2。どれだけ好きなんだ。

帰省がてらの長崎。こちらは画角だけ変わり Sigma DP1だった。

最近ぷらっと熱海。 Leica Qデイリーユースだったので、出かける先にも同じカメラで。
今、そんなカメラが見つからないので、おそらく今年の年越しは東京で。
好きなアーティスト来日情報もあるので、それはそれで良いかなと思っている。
もしかすると使いたいカメラが見つかって、ぷらっとどこかへ行くかもしれないけれどね。
そう言えば、来年面白そうな旅の企画がすごいメンツで立ち上がり、先日フライトを押さえた。
少し先だけれど、どのカメラを持っていくのか。これから考えるのも楽しそうだ。
登場したカメラ
このブログでもおなじみDP2。
生産終了していて、今再び人気が高まっているせいか、えげつない価格の上がり方している。笑
画角違いのDP1は28mmレンズ搭載。僕が使ったものはセンサーのチューニングもDP2と異なる気がした。
個体差の問題なのか、レンズの劣化の問題なのか。
フルサイズミラーレスライカ。無難にも写りすぎるのが唯一の難点。
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