アテンションタイムの短縮

映画の総尺を総カット数で割った1カットあたりの平均時間をASL(average shot length)と言うが、今は人が集中して動画を見られる尺が短くなっているので、ハリウッド映画のASLもどんどん短くなっていて、マーベル映画などは1ショット平均2秒くらいしかないらしい。速すぎるカットの切り替わりは躍動感を生み展開と映画の流れに意味を持たせるが、大きな画面で見ると忙しくて疲れてしまう。ASLではないけれど映像の総尺というもますます短くなっていて、その原因としてインスタグラムのようなプラットフォーマーが動画の長さを規定したことと、ユーザーが投稿したコンテンツに合わせて広告の尺も短縮されたこと。インスタグラムのストーリーは15秒、動画広告の平均時間は6秒ほどである。Tiktokを買収できずにいるFacebookは、ストーリーとはまた別の「リール」という動画コンテンツを主体とするものに舵を切ろうとしている。ここでは15秒という制限は撤廃されるが、動画とフィードを掛け合わせることにより人々のアテンションタイムを更に短くするので、また新しい映像表現が生み出されることになるだろう。悲しいことに、広告表現や商業的クリエイションも動画クリエイターや制作プロダクション出発ではなく、GAFAMの指揮により演奏させられている。多くが雇われ奏者のようなものなのだ。そういえば最近映画を見ていない。記憶にあるのは年始に映画館で友人と観たマトリックスの新作だけ。2時間の動画を見る集中力をも失ってしまった。月初ということで家でひたすら請求関連の作業。写真家というより経理やっている自分が嫌いになる。夜は残っていたレタッチを進めた。色々と疲れたのでヤッホーブルーイングが出している水曜日のネコというビールを飲んだ。今日は火曜日なので本当は明日飲むべきものだったのかもしれない。

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