たったひとつのカメラ

Just one Leica

最近はライカ1台と50mmレンズ一本で、写真している。

これまで多くの機材やカメラを使ってきたけれど、保管庫もカメラバッグもすべて処分してしまった。残ったものは一台のライカだけで、それは常に作業デスクの上が定位置で、首からぶら下げたりして持ち歩いている。

依頼された仕事でも使えれば使い、日常の記録も、パーソナルなプロジェクトも全てこれ一台で行っている。

哲学者の千葉雅也さんが、有限化について述べている。

喫茶店にいくと、そこに永遠にいるわけにはいかない。いつかはお店を出なければならないという制限がかかる。その中で一定のタスクを仕上げなきゃいけないという暗黙の圧によって作業が進むんです。喫茶店に行くというだけで、すごく大きな意味でポモドーロテクニックが起動する。

千葉雅也 – 書くための名前のない技術

カフェで作業や物書きをすると、なぜか捗るという経験は、小説家でなくてもあるだろう。カフェに永遠にいることはできない。店はいつか閉まるし、座りすぎてお尻が痛くなることもあるし、お腹がすいてラーメンを食べたくなる時だってある。そのような制限が強制的に働くおかげで、作業に集中することができる。

カメラを一つしか所有しないことも有限化だ。

写真を始めたばかりの人が、多機能なカメラや、多くのレンズ(ズームレンズも)を最初から使うと、どれをどのように使えばよいのか、使い方に迷うことがある。使い方に迷っているうちに、撮りたい瞬間を逃したり、条件下で最適なパフォーマンスを発揮できなくなる。

ただ押すだけで良い”写ルンです”は有限化の極地だ。何も考えずただ押せば良いので、そのぶん瞬間や被写体に集中できる。

カメラとレンズが1つしかないと、様々な段階で迷いがなくなる。依頼された仕事もそれ一台でどのように取り組むべきかを考え、あとは光と環境と状況を読むことに集中できる。

写真は選択で成り立っている。被写体を選んで、カメラを選んで、レンズを選んで、焦点距離を選んで、絞りやシャッタースピードを選んで、ピント位置を選んで、構図を選んで、タイミングを選んで、一枚が撮影される。撮影された後の編集のプロセスも、無限の選択可能性に満ちている。(ソフトは、パラメータは、トリミングは…)最も重要なセレクトは、選択そのものだ。

一台のカメラを使うことは、それらの選択を含めて有限化することである。

ライカを選んだ理由はnoteに余地を残しておくとして、ここでは一つ、”小さいこと”を上げておこう。

一日は無数の瞬間で成り立っている。この瞬間のほとんどはすぐに忘れ去られるが、稀に永遠に記憶されるようなタイミングが訪れることがある。どの瞬間が残るのかは、後にならないとわからない。だから常にカメラを持ち歩く必要がある。

小さくてどこへでも持ち歩けると、まだ見知らぬ人や景色に出会う機会が多くなる。ただ人生を記録するだけでなく、カメラを介して人と出会うことで人生は豊かになる。

コンパクトで耐久性があり、よく写るカメラが一台あれば、他には何もいらない。

あとは「いつでもどこでも良い写真が撮れるはずだ」という気分と、ハンドクリームくらいあればいい。

Musée du Louvre

ルーブルの造形

ルーブル美術館は外から見ても、中から見ても美しい。

僕は写真を撮って、現像した後でそのことに気がついた。

広告やクリエイティブというのは、後に表出する制作物こそ美しさを備えてはいるが、制作現場の裏側は以外にダサかったり、カッコ悪かったり、汚かったり泥臭かったりする。映画の美術セットの裏側が、ただのむき出しのベニア板であるように。

出来上がるものが美しく、理にかなっていて、クライアントが満足出来ればそれで良いのだろう。

しかし、ルーブルは外から見ても、中から見ても美しい。

二回言ってしまった。

ルーブル、中から

そして所蔵しているものも、4000年くらい前のものから、1800年代くらいのものまで、幅広く、膨大で、そういうものを創ってきた人間という種族も捨てたものではないと思わせる何かがある。

すべての創作物をきちんと見ようと思ったら、丸4日でも足りないだろう。(合計38万点の作品があるらしい)

元はルーブル城というか、要塞だったため、内部も複雑でその面影が残っていて、ダン・ブラウンダ・ヴィンチ・コードを思い出さないわけにはいかない。

そして僕は、毎回「サモトラケのニケ」を見るだけで、あらゆる過去の殺戮や祈り、破壊と再生、旅立ちと帰路を思い、全身が打ちひしがれて、疲労し満足し、トロカデロのホテルに戻ることになる。

旅には普段35mmを持っていくが、パリはブレッソンのせいか、50mmが多い。この記事の写真はシグマのカメラで撮影している。45mmみたいな、絶妙な焦点距離がどこか愛おしい。

パリにはブレッソンだけでなく、アッジェもいるから、次は大判を持ち込んでみたいとも思っている。

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dp2 merrill

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Leica SUMMILUX 28mm f/1.7 というレンズ

F1.7 s1/16000 iso100

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