Tag: iPhone
カメラのデザインに沿って

羽田空港にいる。
博多のとんこつラーメンが食べたくなって、急遽go to travelすることにした。とは言ってもラーメンを食べることしか目的はなく、到着してラーメンを食べ、一泊して帰ってくる予定だ。
今回は珍しくカメラを持っていない。もちろん手ぶらなのでまるで渋谷まで散歩に出かけるような装いだ。圧倒的にモノを持たないショートトリップ。持ち物についてはまた別に記そうと思う。
カメラを持ってきてないので、この今文章を書いているiPhoneだけで写真を撮ることになる。いつもカメラを使っているから、iPhoneでどこまで撮れるのか試したいという気持ちだ。
iPhoneは縦に構えるようになっているので、そのまま撮ると自然と縦の写真ができる。普通のカメラでは正しく構えると、横位置の写真が出来上がるからその点で既にカメラとしての潜在的なポテンシャルが異なる。ビートルズとABBAくらい違う。
だからいつものように横位置に構えたくなるのだが、そこをグッと堪えてそのまま縦位置で撮ってみる。カメラのデザインに逆らわない。なんとなくこの週末は縦位置縛りでいってみよう、と決めてみた。
それにしても首からカメラをぶら下げていないと、体も心も軽い。
iPhoneひとつ。楽すぎていいなぁ。
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カメラロール

iPhoneのカメラロールに入っている写真ほど、興味深いものはないと思う。僕はほとんど毎日カメラを持ち歩くから、iPhoneで写真を撮る機会は少ないほうです。それでも、数えてみると今のiPhoneに6000枚ほどありました。アップルの現写真ソフトであるPhotosには過去のiPhoneからの写真がほぼ全て入っているから、それはもう膨大な枚数です。(iPhoneが日本で発売されてすぐに初代から使っている)
内容はだいたいがつまらないもので、食事とか、友人とか、モノとか、スクリーンショットとか。メモのために撮られたものが多いけれど、たまに何かを本気で枚数多めで撮っていたりする。僕の場合は、カメラで撮影したものをiPhoneに同期させて他メディアに上げるというのをよくやっているので、他で持っている写真と重複しているものが多々あります。これが容量をかなり圧迫している!手を付けようとしても、毎回途中で断念します。量が多すぎてね。
甘酸っぱいところで言うと昔の恋人もよく出てきます。恥ずかしいやつや、懐かしいやつや。女は過去の写真を消すけれど、男は残しておく、なんてよく聞きますが本当でしょうか?性別は関係ない気がするのだけれど、そのような研究をやっている人がいたら教えて欲しいです。
もう一つ甘酸っぱい系でいうと、オークションのために撮影されているモノです。わたくし、これが意外にも多い。手放したものたちということになるわけですが、一応商品撮影のフォーマットに則って、割ときちんとブツ撮りされているわけです。作品的価値は全くないけれど、よせ集めると何かしらの圧力を帯びてきそうな写真群です。「オークションに出品された私物たち」というタイトルでもつければ、少しコンセプチュアルに響きます。全てこれで写真展やったら、誰も来ないだろうな。でも石内都さんが撮っているフリーダカーロや、母の遺品とビジュアル的にはほぼ同じです。
35mm、手持ち、自然光。
写真とは本来プライベートなものであるということが、カメラロールの写真群を興味深くするのでしょう。人は半径5〜10メートルそこそこのものしか撮れない、写真の現場性みたいなもの。誰もがiPhoneを持ち歩くことで、記録することがますます容易になった。iPhoneで写真を撮っている個人の数だけ、人生の集積がある。
しょうもないけど興味深い、カメラロールの写真たち。

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インターネットよさようなら
ついにネットを捨て、山ごもりでも始めるかのようなタイトルですが、今や生きる上でのインフラなので、さすがにそれはまだできません。
家/兼事務所にネット回線を引くのをやめました。
物理的にいうとルーターを捨てたことになります。

多くのお家にあるこいつですね。
昔から気になっていました。
その佇まいもデザインも、色もかたちも。できることなら持ちたくないモノです。
まず自分で選べないし、電源含めて場所もとるし。
光回線を捨てることは、少し前から話していました。
楽天アンリミットが使えれば、捨てると。
それ以来、こちらの記事で書いたようにテストを進めてきました。
2週間ほど、自分のフィールドで仕事や作業をこなしてきた結果、
全く問題ありませんでした。
iPhoneテザリングX楽天アンリミットです。
5Gが普及すれば、家に光回線を引くこともなくなると思うのですが、すでにそんな気分です。セルラー通信のみで、すごく身軽になれたような感じ。

ラップトップをbluetoothでワイヤレスでつなげてもこれくらい速度出ています。有線だと50~60でます。(あくまで僕の環境下であり、地域によってことなるので要注意です)
ブログも動画もライトルームクラウドでの写真編集も、光回線XWi-Fiの頃と変わらない使用感です。
アップルミュージックも大丈夫でした。
月々4200円の固定費削減にも成功です。
最近は、冷蔵庫→ネット回線という流れで手放してきました。
さて次は何を手放すのでしょうか。

エントリータイトルは、おわかりの方はいると思いますが、森山大道さんの名作より。
森山さんはこの写真集で、写真を解体して、メディア/物質とすることで、一度写真にさようならをします。その後、時間を経て再び”写真”に戻るのですが、何事も一度捨てることによって、また新たなものが生まれるということなのかもしれません。
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iPhoneでRAW撮影を行う方法
こんにちは、ときまるです。
誰もが日常的にiPhoneでの撮影を楽しんでいると思います。春一番が吹いていますので、いろんな物が飛ばされるという面白い瞬間を狙うには良い季節かもしれません。
僕はミニマリストですので、たとえばカメラも全て捨ててしまったらどうだろう?なんてことを日常的に考えるわけです。
iPhoneのカメラだけで全てが撮影できたらどれだけ良いだろうかと。
でも実際に、職業的なフォトグラファーでもない人はもうiPhoneのカメラだけで生きているわけで。
職業的なフォトグラファーでさえ、日本や米国にもiPhoneだけで撮影している人は実際にいます。ただこの場合は作家的な考えで”あえて”そのようにしているという印象です。
iPhoneのOSが11くらいになったころから、HEICというフォーマットが採用されました。
HEICはiPhone独自のフォーマットで、JPEGよりも軽くて高画質というファイルです。しかしパソコンで簡単にプレビューができません。一度jpegに変換してから、写真を操作することになります。
僕はこれが面倒で嫌いで、HEICは使っていません。基本的にJPEGで撮影しています。
iPhoneだけを持ち歩いて撮影する際に、HEICではなく、RAWで撮れたなら!と思っているフォトグラファーは多いはずです。
今回はその方法を紹介します。
ライトルームアプリを使う
結論から言うとこれです。
このブログでも何度か書いていますが、ライトルームCCを使用します。
写真管理・編集が、クラウド上でできるフォトグラファー必須のアプリなので入れておいて損はないと思います。写真系はこれひとつあればもう何もいらないくらいです。
あとは
「アプリ内のカメラで、DNGを選択して撮影する」
これだけで、RAW撮影ができます。
Digital Negative(DNG)は、様々なデジタルカメラで生成される RAW ファイル用の公開アーカイブ形式です。この形式は、各カメラモデルによって作成された RAW ファイルのオープン標準の欠如に対応し、ファイルへのアクセスを簡単にします。
adobe
RAWファイルは、実はカメラメーカーが独自に持っているファイル形式です。キャノンならキャノンのRAW、ニコンならニコンのRAWという風に。だから編集する時にそれぞれ別のソフトが必要になったり、設定のパラメータが異なったりと、いろいろと面倒なわけです。
だからメーカーの垣根を超えて、同じ言葉で行きましょうよというノリのファイルがDNG。
JPGよりも多くの情報を含んでいるという点ではRAWと同じです。そしてライカ、リコー、ペンタックスなどは既にDNGファイルを採用しています。
アプリの操作
標準のiPhoneカメラくらいに、ライトルームアプリでの操作は簡単です。

アプリ開いて、右下のカメラマークでカメラが起動します。

↑赤丸をタップでJPGかDNGかを選べます。
右側は上から順に、フィルター、露出ロック、広角か望遠か(青丸)を選べるようになっています。

シャッターボタンの下には、
AUTO
PRO
HDR
が選べます。オートはその名の通り、自動モード。HDRはハイダイナミックレンジ合成モードで、露出さの激しい場面で自動的に補正した写真を作ってくれます。
PROモードがなかなか凄くて、iPhoneなのに(と言ったら失礼ですが)
・マニュアルフォーカス
・ホワイトバランス
・ISO
・シャッタースピード
・露出補正
の項目を設定できます。
iPhoneでマニュアルフォーカスできるのは新鮮です笑
しかもどこかのミラーレスカメラにありそうな、キーピングでピントの合っている範囲をグリーンの輪郭が表してくれます。

フィルターもなんやかんやついてますが、なかなか使えそうです。
JPGとDNG写真を比較してみる
実際にJPEGとDNGで撮影した写真を比較してみたいと思います。
今回検証するのは3つのファイル。
1、iPhoneの標準カメラで撮影したJPG
2、ライトルームのアプリ内カメラで撮影したJPG
3、ライトルームのアプリ内カメラで撮影したDNG
の3つです。
まず、上から順に、何も補正せずに撮影した写真を横1000px、90%のクオリティで書き出したものを掲載します。






ここでの気付きは
・iPhoneカメラ、白が少しトーンジャンプがかっている
・ライトルームで撮影した2枚は、シャッタースピードが1/200になり、iPhoneよりも若干アンダーめの露出になっている。
・DNGのファイルサイズが他にくらべて巨大(12.56MB)
ということでしょうか。JPGどちらも秀逸です。DNGは生のファイルですので、シャープネス等が自動でかからない分、この段階ではJPGの方がキレ良く見えます。
それではそれぞれを適正露出まで持ち上げ、トーンをつくってみます。



これだけオクラと真剣に向き合っているのは、私も始めての経験です。
それぞれ露出を1.5プラスました。
このサイズ感で見ると、iPhoneカメラ優秀ですね。最初からシャープネス強めなので、くっきり鮮やかに見えます。
逆に言うとライトルームカメラはナチュラルな表現が得意なように見えます。
シャープネスやコントラストは低い→高いの調整はできますが、高い状態から→低く設定することは難しいのが特徴です。破綻が出やすいです。
つまりDNGで撮影することは「ナチュラルから硬めまで、表現の幅がある」と言えます。
100%で寄って見てみます。



1のiPhoneではカリカリのノイズ感、2のライトルームJPGもわずかに毛の周り表面のディティール崩れがあり、3のDNGはペーパーにノイズが乗っていますが、オクラ自体はしっとりしてリアルに描写されています。
結論
これくらいの鑑賞条件ではさほど差は出ませんでした。
しかしDNGファイルの利点は「ホワイトバランスの可変域の広さ」にあります。これはじつは他のカメラメーカーのRAWファイルも同様で、RAWで撮影しているフォトグラファーは誰もが理解している部分だと思います。
JPEGだと色調整が出来ず、すぐに画像が破綻してしまいます。
撮影した環境の光がそのまま反映されるということです。
DNGで撮影することで、後処理により、暖色に振ったり寒色にふったりすることができるようになります。
天候や光の条件に左右されずに、自分の出したい色を出せるということです。
これだけでもiPhoneでRAW撮影を行うメリットは十分にあるのではないでしょうか。
iPhoneで撮影している方はぜひ自分で試して、色々いじって見てください。
私はこれからここで登場したオクラを茹でて食べようと思います。
それではまた。
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韓国岳
高千穂峰の麓からみる韓国岳。天気も良し。