デュシャン作品のような題

妖艶と対置される言葉として、濡れガッパというものがある。そう友人に聞いてそのことについてしばらく考えてみたが、おそらく文脈がないことにはどうも理解し難い。それでもwork flowyにメモしていた「濡れガッパ、妖艶との対比にて」というワードは、マルセルデュシャンの絵画のタイトルを思わせた。「階段を降りる裸体No2」「ローズセラヴィよ、何故、くしゃみをしない?」「彼女の独身者によって裸にされた花嫁、さえも」「ヌード、汽車の中の悲しげな青年」「処女から花嫁への移行」そして「濡れガッパ、妖艶との対比にて」である。違和感がないどころか、その響きはパラノイア的に、僕にそのような作品を作らせようとしているようだ。作るなら絵画ではなく写真になるだろう。昼前に家を出てスタジオへ向かう途中、モデルのLiseとツカサさんに会い写真を撮らせてもらう。もう数分、いや数十秒、家を出るのが遅ければ彼らに会うことはなかった。タイミングと出会いに感謝。スタジオでは久々にIと再会して共有とツアーを実施。その後、stilllifeとbeautyの巨匠である二瓶さんの現場にお邪魔して撮影を見せてもらい写真の話と近況共有をする。二瓶さんとは好きなものが似ていて、趣味とか使っているカメラとか服とかとことん被っている。というか僕の方が多分影響を受けてパクっているのだけど、このようにごく稀に感性が近い人がいる。この広い世界で数少ない理解者に、大丈夫だよと無意識に言われている感覚だ。本当に大丈夫だろうか。

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