いつからネスカフェを飲み始めただろうと、この日記を辿ってみたら今年の二月だった。途中までネスカフェとドリップコーヒーのハイブリッド生活をしていて、完全にネスカフェだけの生活に切り替わったのが今年の夏頃だった。半年もやっていれば、ネスカフェを淹れることが板についてくるようで、最近は粉を入れていないのにお湯を注ごうとする自分がいる。お湯を完璧に沸かして、さあカップへという動作の後、コーヒー粉の入っていない空洞のカップを発見するのだ。カフェイン摂取という目的を超越した、所作としてのネスカフェ。それはもうコーヒーの領域を超えて、ただコーヒーを淹れるという身体性だけが抜け殻のようにある。最終的にはそのままお湯を入れて、白湯を飲むことになるのかもしれない。しかし、粉を入れるというワンアクションを飛ばすだけで同じ動作で全く別の飲み物になるとは。ここでもまたネスカフェの凄さを感じるばかりなのである。快晴のこの頃はもうホリデーの雰囲気しかしなくて、それでも朝から走って体を動かして、シャワーを浴びて月末の請求書関連の雑務など全てのタスクをこなしたあと、豊島区の居酒屋でタコぶつ、枝豆、生ビールを飲んだ。茹でたての枝豆は、蒸したてのさつまいものようにほくほくで、タコぶつはぶつ切りで美味かった。
