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Camera Photography

LeicaQのトーン

デジタル写真のトーンは、カメラに載っているセンサーと画像処理プロセッサにより90%くらい決まります。
残りの10%はレンズやフィルター類の要因によります。

フィルムカメラであれば、フィルムを変えることによって、フィルムの種類だけトーンを得られるようになります。

撮影後のポストプロダクションによるトーン作成はまた別の話しで、デジタルであればフォトショップ等の画像処理ソフトでトーンを作ることができ、さらにプリントする場合はプリント時にコントロールすることができます。

フィルムでもそれは同じで、フィルム本体によりベーストーンはありますが、現像時と、プリント時に手を加えることによりトーンを作ることができるのです。

それらを踏まえた上で、デジタルとフィルムではどちらがトーンコントロールの可変域が広いか、等という議論がなされてきました。
ラティチュードの話しと同じく、デジタルにおけるRAWのほうがフィルムよりも広いと一般的には言われています。そこでネガフィルムのトーンを好む多くの写真家たちにより、デジタルでフィルムトーンをつくるという研究や実験がなされてきましたが、これはネガだと見間違えるほどのトーンを作れる人は多くないと思います。(ディスプレイなのか、プリントなのか、鑑賞環境によっても大きく作用されます)

その中で得られる気づきもあります。それは「ネガのトーンが欲しいのなら、最初からネガで撮影した方が、早いし楽」というものです。一度そのような地点に到達すると、逆にデジタルのトーンを無理やりフィルムトーンに変換しないというスタイルを生むことになります。また撮影者が写真作家であれば”フィルムで制作した方が市場価値が高い”ということを知っているので、アートマーケットに乗っている作家はほとんどがフィルムで制作をしているというのが現状です。

デジタルは誰でも簡単に手を加えることができるため、フィルムの偶発性が逆に新鮮さを帯びて、フィルムブームが訪れたのは最近のことです。(写ルンですやチェキが流行しているのも同じ理由)デジタルはその多くが、オートフォーカス、AEで誰でも失敗しないように写真が撮れるので、失敗が恋しくなってしまったというわけです。コンテクスト(媒体やメディア、ジャンル)によっては、失敗写真がかっこよく見えてしまうということも起こります。

そのような時期をひとつ超えて、言うなら、そのような状況を持ち込みつつ、写真は次の領域にフェーズし始めたと感じています。

それはファッション界の写真家・ヨーガンテラーが、コンタックスをキャノンの5Dに持ち替えてjpeg撮って出しで撮り始めたあたりからだと僕は推測しています。まだマスに降りてきていないので、フィルム写真ブームは続いていますが、フィルムのカウンターカルチャーとして、「デジタルを処理せずに偶発性生かし、カメラのプロセッサ性質に任せてそのまま出していく」方向にシフトしていくのではないかと予測しています。

昨年の今頃、こんな記事を書いていました。
現SNS時代に、あなたの写真を7倍良くする、たった1つの方法

単なる僕の予測なので、そのようになるかはわかりません。

ただ、トーンを重視してカメラを選ぶということは、デジタルにおいては重要なのは確かです。先に述べたように、プロセッサとセンサーがトーンを決定してしまうためです。

自分にとって扱いやすいトーンを持つカメラを選ぶことは、作品作りや仕事においても大きなメリットと言えるでしょう。極端な話しで言えば、最初から求めるトーンを備えるカメラを使用することで、後調整が不要となり、時間と労力といったコストを削減することにもなるからです。

前置き長くなりましが、LeicaQのトーンに少し触れて終わりにします。

ライカQのトーン

私感として一言で言うなら、ライカトーンを持ちながらも、Mシリーズほどこってりし過ぎず、確かなコントラストと色域表現を持ち、ホワイトバランスが最優秀。という感じです。

leicaq 1
leicaq 1
leicaq 2
leicaq 2
leicaq 3
leicaq 3

色乗りが良い。コダック詰めたコンタックスみたいにノッてきます。

とにかくホワイトバランスの精度は抜群です。

デメリットを言うなら、ストレート過ぎて個性となるような”癖”が無いことでしょうか。(シグマdpにあるようなどうしてもグリーンにかぶってしまうというような)

正確な色表現が求められる仕事や被写体には、とても使いやすいと思います。

今回の写真は、すべてDNGフォーマットで撮影して2以外はそのままJPEG現像したものです。2は明瞭度だけ少し足しています。

気づきとしては、ライカQはjpeg撮影よりもDNGで撮影した時の色乗りが段違いに良いということです。キャノン等ではjpegの方が発色良く生成される傾向がありますが、そのへんがライカだと逆になっていると感じます。

ストリートフォトグラファーユーチューバーのEduardoPavezGoyeが撮影とトーンレビューをしている映像が参考になります。

彼も「LeicaQはx100fやキャノンみたいな色味だ。そっちが好きな人にはいいかもね。僕はあまり…」
と言っています。

確かに、M系やシグマ系特有のフィルム意識の濁りは少なく、クリーンで凛としている。

しかし、フジx100fやキャノンとも異なる、ホワイトバランスの心地よさがあるのは確かです。

Leica Qの連載記事はこちらから

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