白いポルシェと白いドッグ

午前中にオンラインmtgを一本、その後撮影、夕方に電話打ち合わせを一本、後はずっとメールの処理と事務作業をしていて気づいたら日が暮れていた。お昼が小さなお弁当だったので、夕方ごろタイミングを見つけて買っておいたチョコを練り込んだ固いフランスパンを食べた。パンはほとんど食べなくなったけれど、最近なぜかパンづいている。おそらくピーナッツバターのせい。ピーナッツバターを食べたいがために、パンを口実として持ち出している。カロリーは炭水化物よりも油で摂取した方がいいと本に書いてあった情報を小さく実践している。パンも食べているので、結局炭水化物も摂っちゃってるんだけど。

街中で、白いポルシェ・ボクスターの助手席に乗った白いゴールデンレトリーバーと遭遇した。犬は右側に座っていて車は左ハンドル仕様だった。大きく艶やかな目をして行儀良く座席に座り、フロントガラス越しにしっかりと前を見つめている。犬というよりは人間に見えた。紛れもなくシャッターチャンスで、アーウィットのような写真が撮れると思った矢先、買い物袋を抱えてサングラスをかけた粋なご婦人が乗り込んで、軽快なエンジン音を鳴らしながら狭い道路を颯爽と駆け抜けていった。全ての瞬間が映画のワンシーンのようで、シャッターを切れなかった情けない自分だけがその場にとり残されていた。街の全てが撮影のセットで、その場にいる人たちも全員がキャストで、撮影終了の合図と共にハリボテのセットが解体されキャストも解散していくような雰囲気があった。全員の仕事がそこで終わったような気持ちになった。

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