メニューにそれがあるのなら、蕎麦屋で味噌ラーメンを注文しても良いと考える

 何の比喩でもなければ、メタファーでもありません。タイトルそのままの僕の考えです。あまりにキレが良いので、例えば展覧会や、プログレッシブバンドの曲のタイトルにも使えそうです。ビジネススーツを身にまとい、晴天の大手町の大通りで、腰に両手をあてながら、空を見上げて呟けば、そのまま広告になります。アングルは限りなくロー。もちろんクライアントは蕎麦屋です。
 蕎麦屋にそば以外の様々なメニューが存在することに関しては、すでに様々な考察がなされています。出汁を流用できてコストが稼げるという効率的側面と、元は居酒屋のような食事処だったという江戸時代から続く歴史的諸説が有力のようです。個人的には、店主が蕎麦だけでなく様々なものを作りたいから、という個人に備わる創作欲求説を推したいです。
 フォトグラファーが良くないと思う写真を自分のブックに入れないように、メニューにそれがあるということは、作ることに自信があるということだと思います。もちろん親子丼より、わかめ蕎麦のほうが得意だなという店主の個人的な差はあるかと思います。しかし店としてお品書きに載せる以上、そこに書かれているものは一応あるレベルに達しているという意思表明だと思うのです。
 神田やNHK前にあるような伝統的な蕎麦屋には、蕎麦しか出さないところもあります。銀座1丁目のとある老舗にはワンタンメンとラーメンしかありません。蕎麦屋が蕎麦を出して、ラーメン屋はラーメンを出す。自然です。しかし、蕎麦も出して、味噌ラーメンも作れる店があったって誰も傷つけないし(ごく稀に傷つくくらい酷い店もあるにはあるけれど)、良いのではないかと思うのです。それぞれの店に、各々の存在価値があって、きっと誰かの役に立っています。
 そういうわけで僕がここで言いたいのはただそれだけす。本文は余分だったかもしれません。
「メニューにそれがあるのなら、蕎麦屋で味噌ラーメンを注文しても良いと考える」
 蕎麦屋の味噌ラーメン食べに行こう!と、ランチに誘っても、誰も乗ってくれないというのがここ最近の悩みです。

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